1993 Fiscal Year Annual Research Report
歯科疾患の治療の必要性に関する判断基準と社会的背景
Project/Area Number |
05045048
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 芳信 大阪大学, 歯学部, 助教授 (10144510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 政俊 大阪大学, 歯学部, 助手 (70169118)
高田 健治 大阪大学, 歯学部, 助教授 (50127247)
野首 孝祠 大阪大学, 歯学部, 教授 (80028753)
MACENTEE Mic ブリティッシュコロンビア大学, 歯学部, 教授
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Keywords | 歯科疾患 / 治療 / 必要性 / 判断基準 / 社会的背景 / 患者 / Decision Dental Disease / Treatment Social Backgrounds |
Research Abstract |
本研究は、医療とくに歯科疾患に対する治療の必要性に関する判断基準とその過程が、教育方法ならびに社会保障体制、さらには人種の構成をはじめとする社会的背景によりどのように変化するかを明らかにすることを目的としている。そこでこれらの条件が著しく異なる日本とカナダにおいて、大学歯学部ならびに周辺の医療機関において調査しこれを分析し、診断基準がどのような因子によって影響されるかについて調査分析し、お互いの資料を交換して検討するが、本年度は8月にブリティッシュ・コロンビア大学歯学部においてMacEntee教授を中心としたグループとの共同作業によって、U.B.C.ならびに周辺の医療機関における歯科疾患の治療状況ならびに、各担当医が治療の必要性を判断するに至った過程と判断基準に関するデータ収集する方式を検討した。これには、インタビュー形式ならびに、質問表を用いた方法、さらには例題を用いた方法によって収集することにした。 その中には、患者の口腔内状態と、主訴、担当医が考えた治療計画とそれを作成するにいたった仮定ならびに判断基準、実際に行った治療内容、患者の家庭環境、患者の歯科治療に対する理解度、期待等の内容を含んだものになった。これをもとに予備的に両大学歯学部(大阪大学、U.B.C.)において、本調査を実施し、患者との対話状況、診査の手順、診断に必要とする資料とその使用順序、診査結果から診断を下すに至った判断基準、治療計画とその提示法に着目して分析を試みた。さらにこれらの調査結果に対して多変量解析等の手法が使用できるかについても検討した。また、その過程において同一事象に対する判断の一致度合いに関して分析し、ファジ-関数で表現することも試みた。 その結果、本年度に決定した調査項目方法は本研究の目的とする点を明らかにすることに有効であることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)