1994 Fiscal Year Annual Research Report
歯科疾患の治療の必要性に関する判断基準と社会的背景
Project/Area Number |
05045048
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 芳信 大阪大学, 歯学部歯科補綴学第二講座, 助教授 (10144510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 政俊 大阪大学, 歯学部歯科補綴学第二講座, 助手 (70169118)
高田 健治 大阪大学, 歯学部歯科矯正学講座, 助教授 (50127247)
野首 孝祠 大阪大学, 歯学部歯科補綴学第二講座, 教授 (80028753)
MACENTEE Mic ブリティッシュコロンビア大学, 歯学部, 教授
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Keywords | 歯科治療 / 判断基準 / インタビュー / 患者 / 社会的背景 |
Research Abstract |
本研究は、歯科疾患に対する治療の必要性に関する判断基準とその過程(decision making process)が、教育方法ならびに社会保証体制度、さらには人種の構成をはじめとする社会的背景によりどのように変化するかを明らかにすることを目的としている。そこでこれらの条件が異なると考えられる日本とカナダにおいて、具体的な症例をもとに診断基準がどのような因子によって影響されるかについて調査分析行った。本年度は昨年度(平成6年3月)に前田、野首がブリティッシュ・コロンビア大学歯学部(カナダ)で行った予備調査をもとに、ロールプレイング形式の調査方法ならびに対象とする歯科医師の構成等を決定した。その結果、現実の歯科治療を希望してブリティッシュ・コロンビア大学歯学部に来院した症例から、本庁さに使用する3症例を決定した。これを用いて、同大学でMaCnnteらが3名の現地の歯科医師を被験者に聞き取り調査を行った。この調査では前述のように、ロールプレイングでは調査メンバーのひとりが患者となり歯科医師に主訴を提示し、それに対して歯科医師が診査や診断に必要な情報を問診する形式で行った。なお、インタビューの際には、調査メンバーはその患者に関する全身、口腔内の情報ならびに、口腔内各部の写真、フルマウスのデンタルレントゲンと臼歯部の咬翼法のレントゲン写真等の資料を持ってはいるが、被験者が要求しない限りは提示しないことにした。インタビューは録音しながら行い、被験者である歯科医師が治療方針を患者に説明した時点で終了した。そこから逆か上ってなぜそのように判断したのかについて説明を求めた。その結果、各歯科医はそれぞれに個性を有した順序での質問を行ったが、同時にカナダ、日本に共通のならびに異なった傾向を示す部分があることが明らかになった。
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[Publications] Maeda Y.,Mitta K.,Ishii K.and Nokubi T.: "A multimedia system for intection contorol education" J.Osaka Univ Dent Sch. 34(in press).
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[Publications] 前田芳信、堤 定美、南部敏之: "Computer simulation in dentistry コンピュータ・シミュレーションの歯科への応用の現在と未来2 補綴領域でのシミュレーション" ザ・クインテッセンス. 14. 465-473 (1995)
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[Publications] Maeda Y and MacEntee PI: "Decision making analysis on treatment planning using fuzzy concept" Int J Proshtodont. (in preparation).