1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05152141
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
伊藤 〓 財団法人癌研究會, 癌研究所・物理部, 部長 (70012771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖垣 成保 財団法人癌研究會, 癌研究所・物理部, 研究員 (70260065)
尾川 浩一 法政大学, 工学部, 助教授 (00158817)
内田 勲 財団法人癌研究會, 癌研究所・物理部, 研究員 (80090380)
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Keywords | 放射免疫療法 / 三次元放射能絶対量分布 / 三次元累積放射能絶対量分布 / 三次元絶対吸収線量分布 / EGS4モンテカルロコード / dose point kernel / SPECT画像 / Triple Energy Window法 |
Research Abstract |
本研究は放射免疫療法において重要な標的領域並びに正常組織の三次元放射能絶対量分布の評価法の開発並びに三次元吸収線量分布計算法の開発を目的として以下の成果を得た。 1.モンテカルロ法による絶対線量評価法の開発:絶対吸収線量分布計算の基礎となる水中のdose point kernelは、EGS4モンテカルロコードを用いて、^<32>Pbeta線について10回独立に試行し、他の研究者のデータと極めてよく一致したdose point kernelを取得した。 2.三次元絶対線量分布の計算法の開発:(1)種々の人体組織中のbeta線並びに光子によるdose point kernelは、線源からの距離に関するスケールファクタの導入により、それぞれの水中のdose point kernelから算出できることを理論的に明らかにし、それらの変換係数を取得した。(2)肺、骨などの非水等価組織に対する三次元吸収線量分布の計算は、水等価組織に対する計算アルゴリズムと本質的に等しくなることを明らかにした。(3)MIRD数学ファントムによる種々のシミュレーションから本アルゴリズムの正当性を確認した。 3.SPECT画像及びプレナー画像による放射能絶対量評価法の開発:(1)SPECT画像の画質劣化要因の影響を数学ファントムを用いたモンテカルロシミュレーションで明らかにした。(2)TEW(Triple EnergyWindow)法並びに種々の提案されている散乱線補正法につきシミュレーションを行い、TEW法が実用上最も良好であることを明らかにした。(3)不均一吸収体に一様吸収体を仮定して行う補正法は、顕著な偽像を発生することを明らかにした。(4)TEW法の散乱線補正の有効性をファントム実験で検証した。(5)体内の〓線の線吸収係数分布を〓線CTを用いて直接計測して吸収補正する方法は、X線CT法よりSPECTの定量性改善に有効であることを確認した。(6)^<99m>Tc及び^<87>Gaを用いた種々ののファントム実験により、標的部位の放射能をプレナー法で約10%の誤差範囲で求められうることを明らかにした。
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