1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05206104
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
桐谷 滋 東京大学, 医学部, 教授 (90010032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 潤一 甲南女子大学, 文学部, 教授 (30030323)
出口 利定 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50143623)
正高 信男 京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (60192746)
小嶋 祥三 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (70027499)
杉下 守弘 東京大学, 医学部, 教授 (10114513)
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Keywords | 音声発達 / 言語発達 / 音声知覚 / 語い獲得 / 乳児 / チンパンジ / 脳側性化 |
Research Abstract |
ヒト乳・幼児の音声言語獲得に関し、1)サル・類人猿とヒト乳幼児の音声能力、初期音声発達過程の比較 2)乳幼児の言語音声の産出、知覚、統語知識の発達過程 3)認知機能や行為、脳側性化学の発達と音声言語の関連を研究した。 チンパンジーの視聴覚統合能力の分析 音をきくことにより、その音を出した物、ヒト、チンパンジーの区別が可能であった。又、ヒトの音声と表情の弁別能力を検討して比較した。又、ニホンザルにおける認知機能の加齢の影響を分析し、物体連続逆転、学習セット形成、GO/No Go弁別の成績が、若年個体より劣っており、前頭連合野機能の低下が見出された。 乳児の言語音知覚については、選好振り向き法を用いて、言語音対非言語、マザリ-ズ対非マザリ-ズ、母語対非母語について検討し、知覚特性の発達を明らかにした。特に高頻出語と低頻出語の対について検討した結果、乳児が10〜12ヵ月の間に、既に単語の音形を記憶・蓄積していることが明らかとなった。言語音産出では、1才台において応答内容に応じた韻律パタンの発現が確認された。又、統語知識については、一語文から二語文発話の変化と統語的範疇の獲得との関係を明らかにした。認知発達と言語発達の関連については、主としてダウン症児の言語発達を解析し、ボキャブラリースパートに関わる象徴化能力、二語発話出現の前提となる認知発達、特に行為の連鎖、遊びの計画性の出現や象徴遊びの場面における言語使用のスタイル等を解析した。又、乳幼児の行為発達においてmicro-explorationやポ-ズの役割、その発達に関わる母語の行為や声かけの役割が明らかになった。
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Research Products
(16 results)
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[Publications] Y.Misono: "Effects and limitations of prosodic and semantic biases on syntactic disambiguation" Journal of Psychological Research. (in print). (1997)
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[Publications] 林安紀子: "選択振り向き法における4〜11ヶ月齢児の音声刺激に対する反応" 音声言語医学. 37. 317-323 (1996)
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[Publications] 桐谷滋: "乳児における言語音獲得の過程" 日本音響学会誌. 52. 289-293 (1996)
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[Publications] 杉下守弘: "連続磁気刺激法による言語優位半球の決定" 臨床神経学. 36・1. 216-216 (1996)
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[Publications] 高山吉弘: "連続磁気刺激による、一次感覚野における時間分解能の検討" 臨床神経学. 36・1. 135-135 (1996)
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[Publications] 佐々木正人: "環境という根拠-生態心理学の提案" 認知科学. 3・2. 36-49 (1996)
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[Publications] 小嶋祥三: "サルの研究からみたヒトの音声言語" 音声言語医学. 37. 257-261 (1996)
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[Publications] 小嶋祥三: "動物の声とことば" JOHNS. 12. 827-830 (1997)
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[Publications] 林安紀子: "マザリ-ズ音声に対する乳児の選好聴取反応" 東京学芸大学特殊教育研究施設研究年報. 45-53 (1996)
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[Publications] P.A.Halle: "World Recognition by Japanese Infants" Fourth International Conference on Spoken Language. 1557-1560 (1996)
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[Publications] A.Hayashi: "Developmental Change in perception of Clause Boundaries by 6-and 10-month-old Japanese infants" Fourth International Conference on Spoken Language. 1565-1568 (1996)
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[Publications] 小山正: "子どもの象徴化能力を育てる" 発達. 65. 51-59 (1996)
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[Publications] 伊藤友彦: "発話における流暢性の発達研究:心理学的アプローチ" 特殊教育学研究. 33・4. 69-73 (1996)
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[Publications] 伊藤友彦: "特殊拍に対するメタ言語知識の発達" 音声言語医学. 38・2(印刷中). (1997)
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[Publications] バタ-ワ-スG.: "発達心理学の基本を学ぶ-人間発達における生物学的、文化的基盤-" 村井潤一:監訳(印刷中), (1997)
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[Publications] 小嶋祥三: "乳児心理学 第4章 ことばの組織化" 小嶋謙四郎編著, 229 (1997)