1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05207103
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山影 進 東京大学, 教養学部, 教授 (10115959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒柳 米司 大東文化大学, 法学部, 教授 (00186553)
小笠原 高雪 北陸大学, 法学部, 講師 (50247467)
濱下 武志 東京大学, 東洋文化研究科, 教授 (90126368)
中北 徹 東洋大学, 経済学部, 助教授 (10227762)
後藤 乾一 早稲田大学, 社会科学研究所, 教授 (90063750)
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Keywords | 東南アジア / 国際関係 / 国際経済 / 南方関与 / 華僑 / ASEAN |
Research Abstract |
第2年度にあたる今年度は、東南アジアを中心とする地域連関の構造を時代別・分野別に総合的にとらえる枠組みの構築を試みた。具体的には、戦前期における中国と日本の関わりを重視した視点、そして戦後期におけるアメリカと日本の関わりを重視した視点、さらに東南アジア内部のまとまりの増大を重視した視点という5つの視角から、東南アジアをめぐる地域連関の構造を明らかにすることにした。 そこで、濱下武司は戦前中国の関わりを念頭に置いたテーマを、後藤乾一は戦前日本の関わりを念頭に置いたテーマを、小笠原高雪は戦後アメリカを念頭に置いたテーマを、中北徹は戦後日本を念頭に置いたテーマを、黒柳米司は東南アジア内部のまとまりを念頭に置いたテーマを、そして山影進は全体の総括と展望の作業を念頭に置いたテーマを設定し、分担研究活動を進めた。テーマ間の相互関連を確認し、維持するため、7月にはインテンシブな合宿研究会を、そして2月には2回の中間報告研究会を開いて共同研究の実を上げた。その間、外部講師による発表を求めたりして、東南アジアをめぐる地域連関の論理を探る研究を共同研究者の枠を越えて進めてきた。 地域連関データベースに関しては、検索用ソフトの試行とデータの入力のフォーマット決定や入力すべきデータのカテゴリー設定などを進めた。基本的には、OCRの活用による英文テキスト型データの入力に限定し、検索用ソフトに関してはさらに検討を要することが判明した。カテゴリーは、東南アジアに関する報道の2次データを最優先として、作業を進めている。
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[Publications] 山影 進: "アジア太平洋国際秩序形成とASEAN" 講座現代アジア、4、地域システムと国際関係. 359-383 (1994)
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[Publications] 山影 進: "アジア太平洋のリ-ジョナリズム" ESP. 42-46 (1994)
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[Publications] 濱下 武志: "近代アジアの国際体系" 講座現代アジア、4、地域システムと国際関係. 285-325 (1994)
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[Publications] 中北徹、深尾京司 他: "対外直接投資の決定要因:わが国電機産業企業のパネルデータによる実証分析" 経済研究. Vol 45 No 3. 261-278 (1994)
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[Publications] 後藤 乾一: "一九三0年代「濠亜地中海」の国際関係" 社会科學研究. Vol 40 No 1. 1-31 (1994)
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[Publications] 小笠原高雪: "太平洋・国家としてのベトナム" 海外事情. Vol 42 No 6. 95-108 (1994)
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[Publications] 後藤 乾一: "近代日本と東南アジア-南進の「衝撃」と「遺産」-" 岩波書店, 345 (1995)