1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05208104
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
吉野 一 明治学院大学, 法学部, 教授 (50062162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 高平 静岡大学, 工学部, 助教授 (20174617)
野村 浩郷 九州工業大学, 情報工学部・, 教授 (30208392)
廣田 薫 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (50130943)
加賀山 茂 名古屋大学, 法学部, 教授 (20169379)
松村 良之 北海道大学, 法学部, 教授 (80091502)
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Keywords | 法律 / 推論 / 知識ベース / 知識 / 人工知能 / エキスパートシステム / 国際売買契約 / コンピュータ |
Research Abstract |
総括研究班は、各計画研究班の企画に関与し、研究の工程管理を行った。総括班独自の課題として、法律エキスパートシステムのプロトタイプの設計、外注およびその管理を行った。昨年度作成された知識エディタを基本部分とする実験システムVer.1.2をベースに、それを発展せしめた法律エキスパートシステムのプロトタイプの詳細設計と一部実装とを行った。本システムは、とくに法的知識と法的推論の構造を理解するためのインターフェイスに工夫を凝らしている。すなわち、システムは、入力された相談事例に対し推論し、いかなる法律関係が存在するかという法的解を出力するが、事件の進展に伴う法律関係の全変動過程を義務または権利の帯図として表示する。ユーザは、この帯図から法律関係の変動の理由を、法的知識の構造と推論過程をトレースして、見ていくことができる。またこのシステムは、CPFで書かれた法律知識ベースを、安定モデルの論理プログラミングに変換する機能、同モデルに基づいた推論機能、その推論結果をCPFに逆変換する機能、そしてそれによって推論過程と法的知識体系をトレースし表現する機能を有する。また総括研究班は、各研究班の成果物を融合し、一つのシステムへと統一する課題を遂行した。すなわち、各研究班が取り扱う共通の説例とそれを解くための(A03研究班の)CPF記述の法律知識ベースと法的発見の推論の知識分析の成果とを各研究班の利用に供した。A04研究項目の各研究班(公募研究班を含む)の研究成果を総括研究班のWSに搭載し、合同実験・デモンストレーションを行った。これらの各システムを有機的に統一するのが今後の課題である。 総括研究班は、3回の全体研究会議・シンポジウム、9回の合同研究会、26回の委託先との研究会議および7回の総括班会議を開催し、研究成果報告書を編集・刊行した。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] 吉野一: "契約法の構造-国連売買条約(CISG)を例として-" 私法. 59号. 215-222 (1997)
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[Publications] Ming Qing XU.Kaoru HIROTA Hajime YOSHINO: "A Fuzzy Theoretical Approach to Representation and Inference of Cases in CISG" Artifical Intelligence and Law. (acceptied). 1-13
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[Publications] Hajime YOSHINO: "On the Logical Foundation of Compound Predicate Formulae" Artificial Intelligence and Law. (accepted).
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[Publications] 廣田 薫: "A Precedent-based Legal Judhement System Using Fuzzy Data Base" International Journal of Uncertainty,Fuzziness and Knowledge Based Systems. Vol.4 no.6. 573-580 (1996)
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[Publications] 松村 良之、太田勝造、岡本浩一: "裁判官の判断におけるスジとスワリ(1-4.未完)" 判例タイムズ. 911号、912号、914号、919号. (1996)
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[Publications] 野村 浩郷: "要件効果構造に基づく法律文制限言語モデルと法律文解析" 情報処理学会研究報告. 96巻87号. 89-96 (1996)
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[Publications] 野村浩郷: "知的文書処理" 人工知能学学会誌. 11巻4号. 89-96 (1996)
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[Publications] 松本恒雄: "高度情報通信社会の契約法" 新版注釈民法. 第13巻. (1996)
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[Publications] 吉野一: "平成7年度科学研究費補助金重点領域研究成果 報告書「法律エキスパートシステムの開発研究-法的知識構造の解明と法的推論の研究実現」" 283 (1996)
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[Publications] 吉野一: "平成8年度科学研究費補助金重点領域研究成果 報告書「法律エキスパートシステムの開発研究-法的知識構造の解明と法的推論の研究実現」" 246 (1997)
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[Publications] 加賀山茂: "民法体系1" 信山社, 300 (1996)