1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05215207
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
白倉 孝行 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (90187534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 史卓 東北大学, 工学部, 助教授 (90124627)
猪苗代 盛 東北大学, 工学部, 教授 (20005218)
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Keywords | スピングラス / シミュレーション / ランダム系 / 磁性体 / 統計力学 |
Research Abstract |
短距離相互作用をもつ有限次元スピングラス(SG)の相転移をフラストレーションの濃度と配置という観点に注目して調べた結果、次のことがわかった。 1.二次元正方格子でのイジングモデルでは、秩序相(Mattis相)への有限温度相転移の有無は、フラストレーションの濃度ではなく配置によって決められる。 2.三次元単純立方格子上のイジングスピン系では、有限温度でSG相転移が存在する。しかし、ボンドランダムモデルとサイトランダムモデルでは、SG相転移の臨界指数は異なっているように見え、違う普遍性クラスに属する相転移の可能性がある。さらに、低温相の性質やその動的性質も、有限サイズの有限時間の計算機実験では異なっているように見え、ボンドモデルとサイトモデルのSG相は本質的に異なっている可能性がある。これらの違いも、フラストレーションの濃度の配置の違いに帰されると我々は信じている。 今後は三次元系でも、フラストレーションの濃度と配置を自由に変更できるモデルの研究を進めていく予定である。
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