1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05219205
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
喜連川 優 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (40161509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 美由紀 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30227863)
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Keywords | 超並列 / データベース / 二次記憶 / ディスクアレイ |
Research Abstract |
平成4年度に開発したレベル2RAID二次記憶系を利用した超並列データベース処理アルゴリズムを実際にCM-2上に実装し,性能を測定しその限界を明らかにした。全体のアルゴリズムをいくつかの部分に分割し,アルゴリズムに於けるボトルネックを明確化した。とりわけ,ソートにともなうバーチャルプロセッサ間データ移動の負荷が大きく,最適化が必要であることが明らかになった。すなわち,入出力ファイルに対するVP比を動的に変更することができない為,多くのVPセット間データ移動が必要となり,データパラレル超並列プロセッサ環境でのファイルシステムに対する要件を明らかにすることが出来た。現行のCM-2では非同期入出力の支援が必ずしも充分でない為,複雑な入出力を必要とするアプリケーションでは充分な性能を得ることが出来ないことも明らかになった。更に,二次記憶アーキテクチャ検討の要請をうけ,ディスクアレイアーキテクチャの検討を開始した。大容量データを高速に入出力する丈のRAID-3型システムは単純な構造であることから,本研究ではより小粒度なアクセスが高頻度に実行される環境に於いて性能を維持可能なRAID-5型アーキテクチャについて検討を進めた。近年,LFSなる二次記憶構造が提案されたが,この手法にはガーベジコレクションの負荷が重いという大きな欠点があることから,データブロックの移動を伴わないストライプ管理方式を提案し検討を進めた。より詳細な評価は来年度実施する予定である。
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[Publications] 喜連川優: "最近の二次記憶装置:ディスクアレイ" 情報処理. Vol.34,No.5. PP.642-651 (1993)
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[Publications] 喜連川優,津高新一郎,中野美由紀: "共有メモリ型マルチプロセッサによる並列ハッシュ結合演算処理とその評価" 情報処理学会論文誌. Vol.34,No.5. PP.1019-1030 (1993)
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[Publications] 岡田英明,松本和彦,喜連川優: "コネクションマシンCM-2による大規模関係データベース処理とその評価" 情報処理学会第94回データベースシステム研究会,情報処理学会研究報告. Vol.93,No.65. PP.253-270 (1993)
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[Publications] 茂木和彦,喜連川優: "動的パリティストライプの再編成によるRAID5型ディスクアレイの高性能化手法仮想ストライピング)に関する基本検討" SWoPP 鞆の浦'93,電子情報通信学会コンピュータシステム研究会. CPSY93-32. PP.31-38 (1993)
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[Publications] 茂木和彦,喜連川優: "仮想ストライピングを用いたRAID5型ディスクアレイのストライプ管理方式" 情報処理学会第47回(平成5年後期)全国大会講演論文集. 7H-6. (1993)