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1993 Fiscal Year Annual Research Report

フラーレンの生体におよぼす影響

Research Project

Project/Area Number 05233103
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

広部 雅昭  東京大学, 薬学部, 教授 (20012594)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮田 直樹  国立衛生試験所, 有機化学部, 部長 (50114674)
今井 一洋  東京大学, 医学部, 助教授 (50012620)
高柳 一成  東邦大学, 薬学部, 教授 (70012599)
Keywords炭素クラスター / 生体内毒性 / C_<60> / P450化学モデル / C_<60>-epoxide / 一重項酸素 / ポリビニルピロリドン
Research Abstract

フラーレン類の全体に対する影響を明かにする研究は、本重点領域が世界に先駆けて始めたものであり、初年度はその第一歩としてC_<60>の毒性、生体内代謝等を種々の方面より班員の協力のもと検討し以下の成果が得られた。
フラーレンの水溶媒への可溶化は生体に対する影響を検討する上で重要である。そこでまず始めに化粧品などにも用いられており安全性が確認されているポリビニルピロリドン(PVP)を用いた懸濁法を開発した。本法では最大400μg/mlまで可溶化でき、従来法に比べ一桁上昇した。
上記PVP懸濁法などを用いてC_<60>をマウス、ラットに静脈内、十二指腸内投与したが、行動、血圧、心迫、胃、腸の収縮に異常は認められなかった。摘出臓器(気管、心臓、回腸、胃、子宮、血管)に対してもC_<60>は顕著な作用を示さなかった。さらに赤血球膜溶血作用においてもC_<60>の安全性が確認された。以上の結果よりC_<60>には急性毒性はないと考えられるが、さらに投与法の改良、慢性毒性について検討を始めている。
C_<60>生体内代謝研究の前段階として薬物代謝酵素P450の化学モデル系で反応を行ったところ、C_<60>-epoxide、及びdiepoxideが得られた。癌原性芳香族多環化合物のP450による代謝活性化機構との関連より興味深い。今後生体からの代謝物の検索、及び代謝物の生理活性を検討する。
C_<60>、C_<70>光励起により^1O_2が生成することを^1O_2の1268nm発光により確認した。本結果はフラーレン類の光毒性、あるいはPhoto Dynamic Therapyへの応用という観点より注目される。
以上、フラーレン類の生体への影響という未知の分野において幾つかの重要な知見の発端を得ており、今後の展開が期待される。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Yoko Nakajima Yamashita: "Solubilization of Fullerenes into Water with Polyvinylpyrrolidone Applicable to Biological Test." J.Chem.Soc.,Chem.Commum.,. (in press). (1994)

URL: 

Published: 1995-02-08   Modified: 2016-04-21  

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