1993 Fiscal Year Annual Research Report
高次フラーレン及び関連化合物の電子構造・構造の軟X線吸収分光による研究
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05233217
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
関 一彦 名古屋大学, 理学部, 教授 (80124220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 久夫 名古屋大学, 理学部, 助手 (60232237)
大内 幸雄 名古屋大学, 理学部, 助教授 (60194081)
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Keywords | 高次フラーレン / 軟X線吸収分光 / 励起子効果 / 電子構造 / フッ化フラーレン |
Research Abstract |
本研究では軟X線吸収分光による高次フラーレンおよび関係するフラーレン関連物質の電子構造・構造の研究を目的としている。具体的には、以下のような研究を本年度におこなった。 (1)高次フラーレンの軟X線吸収分光 (a)高次フラーレンにおける励起子効果の検討:軟X線吸収分光から空準位の電子構造について知見を得るためには、励起子効果の検討が必要である。このため、C_<60>とC_<70>についてC K-吸収端軟X線吸収スペクトルを測定し、報告されている逆光電子スペクトルとの対応を調べた。この結果、両者の間の対応は比較的良く、軟X線吸収スペクトルから空準位についての半定量的情報が得られることが分かった。 (b)C_<76>の軟X線吸収分光:(a)の結果を踏まえ、都立大阿知波グループより提供されたC_<76>試料についてC K-吸収端軟X線吸収スペクトルを測定した。この結果を斎藤等による強結合近似による計算効果と比べたが、必ずしも良い対応は得られなかった。現在改良を加えた計算が同グループで進行中である。 (2)フッ化フラーレンの軟X線吸収分光 信州大東原グループより提供されたC_<60>F_x、C_<70>F_xについて軟X線吸収分光測定を行い、これまでC_<60>F_xの予備的測定で得られていた、(i)フッ化に伴うCF結合生成、(ii)π^〓結合準位の減少、を確認した。またC_<60>F_xについて真空紫外吸収の予備的測定をはじめている。
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[Publications] F.Okino: "Crystal structure of C60Fx" Fullerene Science and Technology. 1. 425-436 (1993)
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[Publications] S.Hino: "Photoelectron spectra of a higher fullerene compound C82 and its potassium complex" Synthetic Metals. 55-57. 3193-3195 (1993)