1993 Fiscal Year Annual Research Report
表面超構造制御原子層エピタキシーのためのフリーラジカルの作製
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05237220
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松波 弘之 京都大学, 工学部, 教授 (50026035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 恒暢 京都大学, 工学部, 助手 (80225078)
吉本 昌広 京都大学, 工学部, 助手 (20210776)
冬木 隆 京都大学, 工学部, 助教授 (10165459)
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Keywords | 表面超構造 / メゾスコピック構造 / 原子層エピタキシー / シリコンカーバイド / ガスソース分子線成長法 / しきい値イオン化質量分析法 |
Research Abstract |
本研究は、メゾスコピック構造を形成するために、半導体表面超構造の制御に有用な役割を果たすフリーラジカルの作製法の確立と、その役割を明確にするための、化学種の同定や表面化学反応の解明を行い、結晶成長過程を、原子レベルで制御することを目指す。具体的には、シリコン(Si)系半導体に着目し、1]有用なフリーラジカル作製とその制御法の確立、2]表面超構造変化の動的解析、3]表面化学反応過程の「その場観測」と結晶成長素過程の解明を行う。これを基に、成長の最表面を原子層レベルで制御してメゾスコピック構造を形成、評価する。 我々は、表面超構造を構成する限定された数の原子に、異種の化学種を供給し、その表面化学反応を用いた新しい原子層エピタキシー法を提案し、Si系半導体の結晶成長に適用している。表面超構造は、結晶成長温度においてエネルギー的に最も安定な状態にあり、通常、表面1〜2原子層に限定されている。これを構成する原子と異種の化学種による表面化学反応を活用するので、自己制限機構が働き、原子層レベルでのメゾスコピック構造の形成に適する。 本年度においては、Si上への半導体シリコンカーバイド(SiC)のヘテロエピタキシャル成長の実現に重点をおいて研究を進めた。ガスソース分子線成長法を用い、Si系およびC系原料ガスを交互に照射し、そのときの基板最表面の原子構造変化のダイナミックスを、高速反射電子線回折法で解明した。炭化水素ラジカルを用いると、低温で制御性良くSi表面改質が可能であることを明らかにし、原子レベルで平坦な表面を持つSiCの高品位単結晶成長に成功した。しきい値イオン化質量分析法を用いて、生成したラジカル種を定量的に評価し、成長素過程ならびに得られた結晶性との関連を明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tomoaki Hatayama: "Controlled Carbonization of Si(001)surface using hydrocarbon radicals in ultrahigh vacuum" Proc.4th Intn'l Conf.Chemical Beam Epitaxy & Related Growth Techniques,Nara. 113-114 (1993)
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[Publications] Takashi Fuyuki: "Atomic configuration of surface superstructures in layer-by-layer growth of cubic SiC" Proc.3rd IUMRS Intn'l Conf.on Advanced Materials. (1993)
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[Publications] Takashi Fuyuki: "Initial stage of heteroepitaxial growth of SiC on Si by gas source MBE using hydrocrarbon radicals" Proc.Material Research Society,“Interface Control of Properties". (1994)