1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05239106
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大中 逸雄 大阪大学, 工学部, 教授 (00029092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 賢 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70016426)
中山 恒 東京工業大学, 工学部, 教授 (50221461)
塚田 隆夫 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (10171969)
林 勇二郎 金沢大学, 工学部, 教授 (30019765)
長島 昭 慶応大学, 理工学部, 教授 (80051514)
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Keywords | 擬固 / 融液成長 / ミクロ伝熱 / 物質移動 / 相変化 / 組織制御 / 機能材料 / 物性値 |
Research Abstract |
1.擬固に重要な影響を及ぼす物性値に関連して、融点直下の融体の粘性率がどのような特異挙動を示すかを測定するために、分散微粒子の光散乱を観測する装置を製作した。そして(1)常温の水の粘性率の散乱角依存性の測定、(2)常温の水とエタノールの粘性率の比較、等を繰り返し行い、装置の健全性を確かめた。この装置をさらに高温用に改造することにより、融体の粘性率も測定できることが確認された。2.超磁歪材料TbFe_2やY系酸化物超電導体で重要な包晶反応を伴う擬固機構を明かにするため、状態図が相似で透明な有機物質で、結晶成長の直接観察を行い、定性的に機構を明らかにした。3.過冷融液擬固の擬固過程を塩化ナトリューム水溶液および有機物融液を使用して直接観察し、その結果を定量的に推定できる速度論を展開した。4.チョクラルスキー法による酸化物単結晶育成時の炉内輪送現象を厳密に予測するための数学モデルを構築すると共に、これを使用した解析結果より、酸化物単結晶育成時に結晶のマクロ特性である固液界面形状に及ぼす熱物性値(粘度、表面張力)の温度依存性並びに融液・結晶内内部輻射伝熱の影響に関する知見を得た。5.ミクロハンダブリッヂの動的形成過程を観察し、ブリッヂの部分擬固がブリッヂの安定性に大きな影響を及ぼすことを明らかにした。擬固に関わる熱量は極く小さく、マッシイ域が推測されるなど、解析モデルを構築するための手がかりを得た。また、ブリッヂの基底から配線網へ伝わる熱の流れに関する解析法の第1フェーズ部分を完成した。6.繊維強化複合材料の熱的設計の第一段階として繊維材料の熱伝導率の測定法を検討した。主にPAN系炭素繊維について、繊維軸に直行する方向の熱伝導率測定としてレーザーフラッシュ法による推算法と測定例を示した。また、繊維自体を熱源および温度センサーとした自己加熱による熱伝導率測定法を提示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 武石伊久雄 他: "擬固点近傍における融液挙動微粒子散乱による光学的観察(第1報)" 第31回日本伝熱シンポジウム講演論文集. (発行予定). (1994)
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[Publications] W.Nakayama: "Cooling of Electronic Systems ed.by S.Kakac" Kluwer Academic Publishers(Chapterの分), 33 (1994)
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[Publications] I.Ohnaka: "Modeling of Casting,Welding and Advanced Solidification Processes,VI,ed.by T.S.Piwonka" The Minerals,Metals & Materials Society, 11 (1993)