1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05239203
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
西脇 信彦 東京農工大学, 工学部, 教授 (90016626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 貞成 東京農工大学, 工学部, 教授 (10013715)
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Keywords | レーザー加工 / 放電加工 / 相変化 / 物質除去 / マランゴニカ / 光-熱変換 |
Research Abstract |
本研究では,エネルギービーム加工における高速かつ微細な高温現象を理解し,加工技術の一層の高精度化のための知見と方策を得ることを目的とし研究を行い,以下の結果を得た. ○放電加工における伝熱現象の解明と高精度化の研究(担当 西脇) 放電加工においてプラズマが消沈するのに要する時間を数値解析によって求め,加工の安定性に関連して問題となる放電偏在現象の原因について検討し,以下の結論を得た. 1.銅対銅の単発放電について放電終了後のプラズマ温度を非定常解析した結果,プラズマが消沈し,加工を安定に進めるために必要な休止時間の理論値は数μsと求められた.また,この値は実測値と一致した. 2.電極材料が銅の場合と鉄の場合の解析結果の比較から,電極材料の温度伝播率が小さいと電極表面温度が高くなるため,プラズマの消沈に要する時間が長くなることがわかった.したがって,電極材料の温度伝播率が小さいことが放電偏在の一つの原因となることが分かった. ○レーザー照射による高分子薄膜上へのピット形成過程(担当 望月) 半導体レーザーおよび紫外線パルスレーザーによる高分子薄膜上へのピット形成過程について3次元ピット形状測定および有限要素法による移動境界熱流体問題の数値解析を行い,以下の結論を得た. 1.半導体レーザーによるピット形成において照射パルスの分割はピット形成を抑制し,休止時間の影響はピット形成初期段階で大きい. 2.熱的レーザー加工の数値解析により,自由界面近傍でのマランゴニカによる外側への対流および質量保存によって界面変形が生じること明確になった. 3.エキシマ・YAGレーザーを用いたアブレーション加工実験において,除去体積は全照射エネルギーと線形な関係を示した.また,加工量/加工表面性状は,材料材質,製作時の延伸状態,および照射条件に依存することがわかった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Xia,M.Kunieda,N.Nishiwaki: "Removal Amount Difference between Anode and Cathode in EDM Process" IJEM. No.1. 45-52 (1996)
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[Publications] 夏,国技,西脇: "放電加工におけるパルス単位の電極消耗量の変化に関する研究" 電気加工学会誌. 29. 18-26 (1996)
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[Publications] 村田,望月,新屋: "レーザー照射による有機色素薄膜上へのピット形成過程" 第32回日本伝熱シンポジウム講演論文集. III. 683-684 (1996)