1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05242103
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小山 勝二 京都大学, 理学部, 教授 (10092206)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂山 俊和 東京大学, 理学研究科, 助手 (70211951)
田原 譲 名古屋大学, 理学部, 助手 (10135296)
大橋 隆哉 東京都立大学, 理学部, 助教授 (70183027)
井上 一 宇宙科学研究所, 助教授 (40092142)
常深 博 大阪大学, 理学部, 助教授 (90116062)
|
Keywords | X線CCD / X線望遠鏡 / 銀可団 / 特性X線 / 超新星 / 重元素 / 大規模構造 / ダークマター |
Research Abstract |
直接X線撮像型CCDを試験・評価するためのシステムの開発を行い完成した。このシステムは駆動するCCDの種類を選ばず、通常CCDの駆動に用いられるあらゆる種類の信号を発生できる。またCCDからのデータの取り込みも、その方法の変化に柔軟に対処できるようにした。CCDS5467-X1を試作し、実際にx線を照射してその特性を調べた。その結果、6keVのx線に対してエネルギー分解能200eV強を達成した。これは、従来浜松フォトニクスで試作している可視光用の素子に比べれば、かなりの改善となったが、目標とする電子換算で数個と言うレベルには及ばない。その理由として、まだ、読みだし部分の容量が大き過ぎる(現在はluvelectron)こと、動作温度を十分に下げられていないこと(-40℃)などが挙げられる。 あすかX線望遠鏡の反射特性を観測から決定した。GISの有効面積、ゲインとエネルギー分解能の一様性、X線像の性質を詳細に調べ、GISのレスポンス関数がつくり、「あすか」チームや海外のゲスト観測者のデータ解析に供されている。また搭載CPUのプログラムの動作確認と、長期間にわたる特性モニターのために、スペアセンサーによる実験が続けられている。 ケンタウルス座銀河団で鉄が中心に2倍以上濃く集中していることの発見、楕円銀河のホットハローで重元素の存在比が予想の数分の1に過ぎないことの発見、鉄のk-X線だけが異常に強い特異な2型セイファート銀河の確認、超新星SN1993Jからの鉄のk-X線の発見などが初年度の主な成果である。 超新星SN1993Jの詳しい観測にもとづき超新星爆発によって合成される重元素量を決めるため爆発モデルを構築した。観測された光度曲線との比較から、この超新星の親星の質量は爆発直前には太陽質量の3から4倍であることを示した。 宇宙の大規模構造形成に関連して、現在のダークマターの分布の情報から、宇宙初期でゆらぎの状態を精度よく評価できる方法を開発した。今後、銀河団や超銀河団からのx線の情報により、大規模なスケールでのダークマターの情報がわかってくると、この方法によりゆらぎの初期状態がわかり、大規模構造形成に関する理解が格段に進むと期待される。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] K.Koyama: "Discovery of a Hard X-ray Flare from Rho-Ophiuchi Dark Cloud" Puhl.Astrun.Soc.Japan. 44. L255-L257 (1993)
-
[Publications] T.Shigeyama: "Theuretical Light Curves of the tye〓-b supernova 1993J" Astrophy.J.(Letters). in press. (1994)
-
[Publications] T.Tsuchiya: "Spectral Analysis of the stochastic orbits in trianial stettan systems" Proy.Theor.Physies. 89. 793-808 (1993)
-
[Publications] Y.Tawara: "Diffuse X-Ray Emission from the Coma-A1367 suupercluster" Puhl.Astron,Soc.Japan. 45. 661-668 (1993)
-
[Publications] H.Tsunomi: "Application of a neuly developed CCD for spectral-width measurements" Applied Physics B. 57. 331-336 (1993)
-
[Publications] R.D Sax tun: "The Soft Excesses of fligh Luminosity AGN" Monthly.Notices Roy.Astron.Soc.262. 155-161 (1993)