1996 Fiscal Year Annual Research Report

ガンマ線バーストにおけるラインガンマ線の研究

Research Project

Project/Area Number	05242104
Research Institution	Institute of Space and Astronautical Science
Principal Investigator	村上敏夫宇宙科学研究所, 助教授 (60092350)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	鶴剛京都大学, 理学部, 助手 (10243007) 吉田篤正理化学研究所, 研究員 (80240274) 柴崎徳明立教大学, 理学部, 助教授 (50206124) 池田博一高エネルギー物理学研究所, 物理部, 助教授 (10132680) 牧島一夫東京大学, 大学院・理系, 教授 (20126163)
Keywords	天文学 / ガンマ線バースト / 検出器 / 人工衛星
Research Abstract	ガンマ線バーストの起源を解明することを目的にこの研究班は組織された。今年度はその4年間の最後の年になる。その成果について実績を評価したい。研究は1:人工衛星を使った観測、2:理論的な検討、そして3:将来を考えたガンマ線バーストの観測装置の開発に目標を置いた。人工衛星を使った観測では、我々はガンマ線バーストの一種族であるリピーターの起源を超新星の残骸の中にある中性子星からと解明した。これはネ-チャー誌上に発表され、大きな評価を受けた。しかし、もう一つの種族であるclassicalガンマ線バーストでは原因の解明が達成されなかった。ガンマ線バースト源のX線対応天体の観測をASCA衛星で行い、X線源は受かるものの対応の可否は解明されない。最近イタリアのSAX衛星でガンマ線バーストに伴いX線が長い時間(数日)出ているのが観測されたが、これも人工衛星ぎんがで観測した事実の確認と言える。ここでも我々は大きく寄与したが、この輻射の起源の解明が今後の鍵を握るだろう。理論的な検討では、立教大の柴崎を代表にガンマ線バースト研究会を三回開催することが出来た。ガンマ線バーストでは発生源までの距離が分からないことから、理論家も仲々手を出すのが難しいと考えられる。主に我々の得た成果を聞いていただき、理論を検討頂いた。ガンマ線バーストで、日本から理論の論文が2つ出たのは大きな成果と言えるだろう。我々が最も重視したのは、将来の衛星で使えるガンマ線バースト検出器の開発である。科研費の大半はこれに投資されたのは言うまでもない。それは半導体を使用した硬X線検出器である。ノイズの少ない検出器を目指して開発され、ほぼ必要な性能がやっと最終年度に達成された。これは2000年に打ち上がるASTRO-E衛星に搭載されることになる。ASTRO-E衛星の硬X線検出器はガンマ線バーストを検出する能力があり、今後の発展を期待する。

Research Products

(6 results)

All Other

All Publications (6 results)

[Publications] T.Murakami 他: "ASCA Observation of a Possible X-ray counterpart of GRB920501" Publ.Astron.Soc.Japan. 48. L9-L14 (1996)
[Publications] T.Murakami 他: "X-ray Observation of Gamma-Ray Burst Counterparts with ASCA" American Institute of Physics. 384. 685-689 (1996)
[Publications] A.Yoshida 他: "Gamma-Ray Burst Monitoring with HXD onboard the ASTRO-E" American Institute of Physics. 384. 870-874 (1996)
[Publications] K.Murata 他: "Interaction of Jets with SNR in the SS433/W50 System" Publ.Astron.Soc.Japan. 48. 819-825 (1996)
[Publications] H.Ikeda 他: "Radiation tolerance for SMA^2SH front-end chips for Si detector" Nuclear Instrument and Methods. A380. 618-622 (1996)
[Publications] K.Makishima 他: "In-Orbit Performance of GIS onboard ASCA" Publ.Astron.Soc.Japan. 48. 171-189 (1996)

1996 Fiscal Year Annual Research Report

ガンマ線バーストにおけるラインガンマ線の研究

Principal Investigator

村上 敏夫 宇宙科学研究所, 助教授 (60092350)

Research Products

[Publications] T.Murakami 他: "ASCA Observation of a Possible X-ray counterpart of GRB920501" Publ.Astron.Soc.Japan. 48. L9-L14 (1996)

[Publications] T.Murakami 他: "X-ray Observation of Gamma-Ray Burst Counterparts with ASCA" American Institute of Physics. 384. 685-689 (1996)

[Publications] A.Yoshida 他: "Gamma-Ray Burst Monitoring with HXD onboard the ASTRO-E" American Institute of Physics. 384. 870-874 (1996)

[Publications] K.Murata 他: "Interaction of Jets with SNR in the SS433/W50 System" Publ.Astron.Soc.Japan. 48. 819-825 (1996)

[Publications] H.Ikeda 他: "Radiation tolerance for SMA^2SH front-end chips for Si detector" Nuclear Instrument and Methods. A380. 618-622 (1996)

[Publications] K.Makishima 他: "In-Orbit Performance of GIS onboard ASCA" Publ.Astron.Soc.Japan. 48. 171-189 (1996)

村上敏夫宇宙科学研究所, 助教授 (60092350)