1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05244103
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
倉光 成紀 大阪大学, 理学部, 教授 (60153368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
与那覇 和雄 琉球大学, 農学部, 助教授 (50101184)
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Keywords | 時分割ラウエ法 / caged化合物 / 酵素反応機構 / アミノ基転移酵素 / ストップトフロー法 / フラッシュホトリシス |
Research Abstract |
1.caged化合物の光分解反応の検討 グルタミン酸、アスパラギン酸、γ-アミノ酪酸などのアミノ酸のニトロベンジル誘導体(caged化合物)が市販されている。これらの化合物に光を照射すると、アミノ酸が放出される。この反応を利用して結晶中の酵素の反応過程を時分割ラウエ法で解析するために、まず、溶液中におけるcaged化合物の光分解反応について以下のような検討を行った。 (1)caged化合物の光分解効率:種々のcaged化合物について、光分解する際の光量、光の波長、溶液のpH、緩衝液の種類、温度、硫安の影響などを検討した。その結果、最適条件下では約70%のアミノ酸基質がcaged化合物から放出されることが明らかになった。 (2)光分解速度:中性近傍で光分解速度は、0.01〜1秒であり、酸性になるにしたがって反応速度は増加した。 (3)光による酵素への影響:酵素に存在するTrp、Tyrなどは、強い光によって変化することが知られているが、caged化合物の光分解に用いる光強度では、酵素活性や酵素の吸収スペクトルに及ぼす影響が5%以下であることが明らかになった。 2.溶液中における酵素反応過程の解析 結晶中の酵素反応過程を時間分割ラウエ法で解析するために、まず、2種類の酵素(アスパラギン酸アミノ基転移酵素、および、ω-アミノ酸:ピルビン酸アミノ基転移酵素)の溶液中における基質との反応過程をストップトフロー法で解析した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Hayashi,H.: "Escherichia coli Aromatic Amino Acid Aminotransferase:Characterization and Comparison with Aspartate Aminotransferase" Biochemistry. 32. 12229-12239 (1993)
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[Publications] Kato,R.and Kuramitsu,S.: "RecA Protein from an Extremely Thermophilic Bacterium,Thermus thermophilus HB8" J.Biochem.114. 926-929 (1993)
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[Publications] Matsushima,Y.: "Replacement of Active Site Lysine-239 of Thermostable Aspartate Aminotransferase by S-(2-Aminoethyl)Cysteine:Properties of the Mutant Enzyme" J.Biochem.115. 108-112 (1994)
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[Publications] Miyazawa,K.: "Construction of Aminotransferase Chimeras and Analysis of Their Substrate Specificity" J.Biochem.115. 568-577 (1994)
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[Publications] Okamoto,A.: "X-Ray Crystallographic Study of Pyridoxal 5'-Phosphate-Type Aspartate Aminotransferase from Escherichia coli in Open and Closed Forms" J.Biochem.(印刷中). (1994)
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[Publications] 河口真一: "酵素反応のダイナミックス" 蛋白質核酸酵素. (印刷中). (1994)
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[Publications] 岡本明弘、倉光成紀: "新生化学実験講座 第1巻 VII.タンパク質工学" 東京化学同人、東京, 33 (1993)