1993 Fiscal Year Annual Research Report
輝尽発光現象を利用した電子やイオンの二次元センサの開発とそのトンネル物性への応用
Project/Area Number |
05245214
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
南戸 秀仁 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30133466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 望 金沢大学工学部, 教授 (20035588)
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Keywords | トンネル物性 / 輝尽発光 / トンネル電子 / FIM / FEM / 二次元センサ |
Research Abstract |
個々の表面原子の電子状態を直接調べる手段としてSTM,FIMおよびFEM等が開発され、物質のおける個々の原子のトンネル物性の解明を目的とした研究が活発化してきている。とくにFEMやFIMでは、探針を制御しながらトンネル電子やイオンにより電子状態を写しだすこたが可能であり、トンネル確率の評価に威力を発揮するが、イオン化したガスの検知に従来使われていたチャンネルプレート/蛍光スクリーンの不十分な感度と狭いダイナミックレンジのため、トンネル物性に必要な十分な情報がえられない。本研究は、この点に着目して、FEMやFIMにおけるトンネル電子やイオンの二次現像を感度よくかつ高い分解能で直接的に得ることのできる輝尽発光(PSL)現象を利用した全く新しい原理に基づいた二次元イメージセンサの開発とトンネル物性への応用を目的に行われた。本年度は医科の成果が得られた。 (1)FEMおよびFIMに二次元イメージセンサを応用する際の問題点をあきらかにし、実際のイオンや電子像の検知にこのイメージセンサが利用できることを明らかにした。 (2)(1)の結果をふまえ、この二次元イメージセンサ用媒体として使用が可能である輝尽性蛍光体を明らかにした。 印画した像をレーザビームをスキャンしてえ読み出す装置の試作を行い、一応本体の作製が終了した。来年度も引き続き、読みだし装置の特にデータ処理部の製作を行い、装置の早期完成を目指す。
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[Publications] H.Nanto et al.: "Photostimulated Luminescence in Alkali Halides induced by Excitation with Ionizing Radiation" Nuclear Instruments and METHODS. (in press). (1994)
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[Publications] H.Nanto et al.: "EU-Doped KCl Phosphor Ctystals as a Storage Material for Two-Dimensional UV-ray or X-ray Imaging Sensors" Journai of Applied Physics. (in press). (1994)
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[Publications] H.Nanto et al.: "Aikali Halide Phosphors as a Storage Material for Two-Dimensional X-ray Imaging Sensor Utilizing PSL Phenomenon" Radiation Detectors and Their Uses. (in press). (1994)
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[Publications] H.Nanto et al.: "New Storage Phosphor for X-ray Imaging Sensor Using Optically" Excerpta Medica. (in press). (1994)
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[Publications] H.Nanto et al.: "Laser-Stimuulable Transparent KCl:Eu Crystals for erasable and Rewriitable Optical Memore Utilizing PSL" Journal of Applied Physics. 74巻. 1445-1447 (1993)