1993 Fiscal Year Annual Research Report
慢性内芽腫症の基礎的研究 b型シトクロムおよび細胞質因子欠損の遺伝生化学的解析
Project/Area Number |
05253204
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金ヶ崎 士朗 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 園子 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (00013764)
栗林 太 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60251443)
布井 博幸 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50218260)
大海 忍 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20160046)
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Keywords | 慢性肉芽腫症 / 好中球 / b型シトクロム / Bリンパ球 / 細胞質因子 |
Research Abstract |
好中球のスーパーオキシド産生系は、大小二つのサブユニットからなり膜に存在するb型シトクロムと3種の細胞質性蛋白質合計5つの蛋白質から成っていることが明らかにされている。細胞質性蛋白質の一つは小分子のGTP結合蛋白質であるが、慢性肉芽腫症は、この蛋白質以外の4種の蛋白質いずれかの遺伝子の欠損である。この産生系はBリンパ球にも発現しているが、本研究では同患者由来のEBライン化B細胞を作成し、遺伝子導入による活性発現の研究を目的にした。まず正常末梢血由来Bリンパ球およびEBウイルスにより株化した各種のCGDのBリンパ球を用いて、抗体により該当蛋白質の異常と他の構成要素の定量を行った。さらに、これらのいくつかの株化細胞および患者白血球については欠損遺伝子の解析を行った。次にシトクロム小鎖の遺伝子、および両者を結合した遺伝子の導入発現実験を行ったが、アデノウイルスベクターではその発現が著しく悪いことを見い出した。この間スイスの共同研究者がEBウイルスベクターを用いて、これに成功したので、この株および同ベクターを得て同シトクロムの発現の解析を進めたところ、株によりその発現に著しい違いを認めた。一方我々は、シトクロムの大小鎖のカルボキシル基末端が、細胞質の47kDaと刺激時に結合することを明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Shiota,M.,S.Mori,S.Imajoh-Ohmi,M.Nakamura,S.Kanegasaki,H.Serizawa,T.Izumo and T.Uehara: "Expression of cytochrome b_<558> on B cell-and CD-30 positive-lymphomas." Path.Res.Pract.189. 985-991 (1993)
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[Publications] Ariga,T.,Sakiyama,Y.,Tomizawa,K.,Imajoh-Ohmi,S.,Kanegasaki,S.and Matsumoto,S.: "A newly recognized point mutation in the cytochrome b_<558> heavy chain gene replacing alanine 57 by glutamic acid,in a paient with cytochrome b positive X-linked chronic granulomatous disease." Eur.J.Pediatr.152. 469-472 (1993)
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[Publications] Kanegasaki,S.,Imajoh-Ohmi,S.,Nakanishi,S.,Makino,R.and Ishimura,Y.: "Superoxide-generating system in phagocytes and B lymphocytes:Site of generation and activation mechanism." Superoxide and Superoxide Dismutase.(in press). (1993)