1993 Fiscal Year Annual Research Report
プラナリア再生におけるマスター遺伝子としてのホメオボックス遺伝子の研究
Project/Area Number |
05277217
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡辺 憲二 姫路工業大学, 理学部, 教授 (00079691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
織井 秀文 姫路工業大学, 理学部, 助手 (70211836)
阿形 清和 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (70167831)
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Keywords | プラナリア / ホメオボックス遺伝子 / 領域特異的発現 |
Research Abstract |
プラナリアは再生能力の強さと、三胚葉性の原型をもつ点で動物体制の研究に独特の機会を与えている。プラナリアの再生における形態形成を明らかにするために、軸形成に強い相関をもつHOM-Cタイプのホメオボックス遺伝子、位置情報に関連した細胞間シグナル分子の解析を進めた。 ゲノムを用いたPCR法によって、19種類のホメオボックス遺伝子群を同定した。PCR産物をプロープにして、プラナリア頭部のcDNA IibraryからDjh3,Djh4の2個のクローンをえ、全長の構造を決定した。Djh3,Djh4は各々ショウジョウバエのabd-AとDfdの相同遺伝子であり、HOM-Cタイプのホメオボックス遺伝子がプラナリアにおいて初めて確認された。Djh3とDjh4はcDNAライブラリーサイズ250万の中で各1個しか存在しないものであり、in situ hybridizationで検出できないレベルあると考えられる。HOM-Cが正常プラナリアに低レベルでしか発現せず、再生体で発現レベルが高まる可能性を検討した。1,2日目再生体mRNAからPCRによりホメオボックス遺伝子を検索したところ、新たに6個のHOM-Cタイプのものをえた。扁形動物であるプラナリアに約8種のHOM-Cタイプの遺伝子が確認された。 位置情報に関連した頭部領域特異的な遺伝子、抗体を効率的に探索するために、IDS法(immuno-differential screening)を開発した。頭部と咽頭に対する2種類のポリクローン抗体でcDNA発現ライブラリーを検索し、比較することによって、頭に特異的なcDNAクローンと特異抗体を同時にえることができた。特に、注目されたのは、ウエスタンブロットで頭、尾の末端構造に強く発現する30kDタンパク質とその遺伝子(PN5)である。PN5はノザンブロットでは検出できない発現量の少ない遺伝子であり、遺伝子構造からはロイシンジッパーをもつ分泌性の新規なタンパク質をコードしていた。
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Research Products
(1 results)