Research Abstract |
本研究は,第1年度の成果をふまえ,第2年度の共同研究の基本線をまとめ各テーマのしぼりをかけ相互調整をはかりつつ,順調・精力的に実施し,最大限の充実した実績をうることができた。 すなわち,主要な会合として,第4回総会(京都合宿,4月14〜15日),第5回総会(箱根,7月31日〜8月2日),第3回分科会(東京,9月11日),第6回総会(東京,10月9〜10日),第4回分科会(札幌,11月5日),第7回総会(東京,1995年1月6〜8日),を行った。各会合では会員およびゲストの報告にもとづく活発な討議があり,テーマ別の研究会は総計65回(第1年度と合わせ)にのぼる。また,全国的に大学生の平和意識の調査を実施(94年6〜7月)した。 内容的には,I総論,II国連研究,III軍縮研究,IV平和的生存権研究に分類し,35のテーマの多様性をカヴァーし,各テーマの一巡のみならず,2・3回の検討を加えたものもある。また,次代を担う大学生の最新の意識調査の結果は,本研究の「世界平和貢献策」構想の基本線を,大多数が支持するであろうことをたしかめえた。これらの総合的研究内容は,「憲法学的・学際的研究」として,学会の長老・中堅実力者・新進気鋭の学者の英知を全国的に結集したものであり,前例をみない(詳細は「報告書」参照)。 本研究は,「総合研究(A)」補助金のおかげで以上の成果を得,さらに徹底した研究を進め,平和憲法50年(1997年5月3日)に全成果を出版して,平和憲法をもつわが国が真に世界平和に貢献する基本指針と具体策を明らかにし,20世紀を総括する日本憲法学者らの歴史的責任を果たすべく,一致結束して努力をつづけている。
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