病院管理及び地域医療・福祉における専門職の養成とその教育体系に関する研究

1994 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 05301086
• Research Institution: Nihon University
• Principal Investigator: 大道 久 日本大学, 医学部・医療管理学教室, 教授 (60158805)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 石川 澄 香川医科大学, 医療管理学教室, 助教授 (30168190) ; 関田 康慶 東北大学, 医学部・病院管理学教室, 助手 (20107113) ; 大櫛 陽一 東海大学, 医学部・病院管理学教室, 教授 (20203747) ; 針谷 達志 朝日大学, 経営学部・医療経営論, 教授 (40228664) ; 紀伊国 献三 東京女子医科大学, 客員教授 (10114068)
• Keywords: 病院管理 / 経営管理 / 医療経済 / 地域ケア / 大学院教育

Research Abstract

1.昨年に引き続いて分担研究者の全体班会議を開催し、病院管理、地域医療・福祉、医療経済等の専門教育のあり方について意見交換が行われた。また、本研究において実施された病院の経営管理教育や自治体の福祉施策の立案の現状に関する調査結果から、改めて大学院等における教育体制の整備の必要性か指摘された。今後、これらの調査結果を踏まえて、この領域の教育体系の確立に向けて関係方面に働きかけることとした。
2.病院の管理・運営の現状と、専門職の養成についての要望等を把握するために、300床以上の全病院と同未満の1割の病院の合計2350病院を対象にアンケート調査を実施した。調査は、各病院の院長、事務長、看護部長のそれぞれに、病院管理に関する研修等の経験、経営管理の現状、専門職の教育・養成の今後のあり方等について回答を求め、l030病院(44%)から回答が得られた。その結果、就任までに病院管理の研修を受けた者は、院長で30%、事務長で35%、看護部長で62%、その期間はいずれも2週間以下であった。経営的な管理者教育は、公的研修機関、関連団体、大学・大学院か中心に行うべきとしている。大学・大学院による本格的な教育課程は院長・事務長が35%、看護部長は55%が早急に設置すべきであるとしている。また、地域福祉に関連した専門家の需要について、規模の異なるいくつかの自治体の担当責任者に対してインタビュー調査を実施し、地域ケア体制の確立に向けた論議の進む中で、ケア・コーディネータ等の養成に迫られていることが明らかとなった。
3.米国を中心に、この領域の教育養成制度の実情とカリキュラム等の情報の収集を行った。米国においては、病院組織の管理者の教育・養成は、ビジネス・スクールや医科大学、公衆衛生学大学院等で行われており、これらの養成コースの教育体系についてAUPHA(Association of University Programs in Health Administra-tion)の活動を参照しながらとりまとめ、今後の我が国の教育体系のあり方について探った。

Research Products

• [Publications] 大道久: "病院管理専門職の養成とその教育体系に関する調査研究" 第32回日本病院管理学会学術総会. 38- (1994)
• [Publications] Hisashi Ohmichi;: "A SURVEY ON HOSPITAL MANAGEMENT EDUCATION FOR JAPANESE HOSPITAL DIRECTORS" 1994 International Hospital Federation Fan-Regional Conference. 72- (1994)