1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05302018
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Research Institution | NARA WOMEN'S UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤原 昇 奈良女子大学, 理学部, 教授 (40027058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 誠之 奈良女子大学, 理学部, 教授 (90093559)
長島 順清 大阪大学, 理学部, 教授 (90044768)
山田 作衛 東京大学, 原子核研究所, 教授 (70011658)
高崎 史彦 高エネルギー物理学研究所, 教授 (70011749)
岩田 正義 高エネルギー物理学研究所, 教授 (80022698)
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Keywords | 素粒子標準理論 / 小林・益川理論 / CP非保存 / Bファクトリー / B中間子 / b-quark |
Research Abstract |
物理学上の重要なテーマであるCP非保存は、b-quarkの崩壊現象に顕著に現れることが、素粒子標準理論の重要な部分を占める小林・益川理論により予言されている。本研究では、b-quarkを内包するB中間子を大量に作りだす通称Bファクトリーの実現をめざし、このために必要とされる物理学的・実験技術的な基礎研究・準備研究を行うことを主要目的としている。更に、本格的に実験が採択された場合を想定し、実験開始までの装置建設期間中に、円滑かつ効率の良い研究推進環境の整備を行うものである。 今年度は、本総合研究の最終年度であるがBファクトリー建設としては2年目である。しかし、この年度には測定器の各部の設計と基礎テストが行われ、ほとんどの部分の仕様が確定した。これらの中でも昨年度から本年度にかけて多大な努力がなされたのは、粒子識別器の選定であった。測定器の胴体部(Barrel)の候補として は、TOFとAerogelの組み合わせか、あるいはSLACグループが採用したDIRCかで、選定委員会と提案者達は精力的に様々な面から準備研究と検討を行った。最終的にはTOFとAerogelの組み合わせが選定された。更に引き続いて、測定器端部(Endcap)の粒子識別器の選定も行われ、これには高屈折率のAerogelが選ばれ、懸案だった粒子識別器はここに確定した。これらの仕様の確定に伴い、実機製作のための入札が次々と行われている。また、測定器全体を総合的に組み立てるための詳細の検討が開始され、次年度からはいよいよ本格的な測定器建設が開始できることになった。 本研究は、3年間にわたって、Bファクトリー建設のための準備から、実機の製作までの段階で、様々な貢献をしてきた。これらの成果は、あらゆる機会に公表されてきたが、今年度、研究成果報告書として別途まとめ、公表される予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Adachi et al.: "Study of a threshold Cherenkov counter based on silica aerogels with low refractive indices" Nuclear Instruments & Methods. A355. 390-398 (1995)
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[Publications] S.Okuno et al.: "A stacked dielectric film for a silicon microstrip detector" Nuclear Instruments & Methods. A361. 91-96 (1995)
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[Publications] H.Ikeda et al.: "Characterization of the wide-pitch ohmic-side readout for a silicon microstrip detector" Nuclear Instruments & Methods. A365. 462-472 (1995)
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[Publications] M.Aoki et al.: "Sensitivity to the CP-violation parameter phi2 at a B factory" Nuclear Instruments & Methods. A366. 85-95 (1995)
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[Publications] J.Haba: "KEKB and the BELLE experiment" Nuclear Instruments & Methods. A368. 74-80 (1995)