1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05304029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
和田 攻 東京大学, 医学部(医), 教授 (60009933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 正悟 順天堂大学, 医学部, 講師 (40224901)
稲葉 裕 順天堂大学, 医学部, 教授 (30010094)
小林 理 神奈川県立がんセンター, 外科, 医長
中島 聰總 癌研究会附属病院, 消化器外科, 部長
小西 敏郎 東京大学, 医学部(病), 講師 (20126056)
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Keywords | 胃癌 / ヘリコバクター抗体 / ペプシノーゲン / 生活習慣 / 既往歴 / 自記式アンケート |
Research Abstract |
平成5年12月末現在、症例330例、対照987例が収集され、血清ヘリコバクター抗体、血清ペプシノーゲン値IおよびIIの測定、生活習慣(飲酒、喫煙)、既往歴に関する自記式アンケートの回収・コンピューター入力、残血清の-80℃での凍結保存が終了している。 対照を使った分析において、(1)ヘリコバクター抗体とペプシノーゲンI、IIの間に正の相関関係がみとめられること、特にペプシノーゲンIIとの相関が強いこと(いずれも年齢補正後、統計学的に有意)を明らかにした。(2)飲酒、喫煙とヘリコバクター抗体の間には関係は認められなかった。(3)内視鏡がヘリコバクターを媒介する可能性が心配されているが、胃疾患の既往、自覚症状の影響を除いた分析においては、内視鏡検査歴とヘリコバクター抗体陽性の間には関連を認めなかった。(4)湿疹の既往とヘリコバクター抗体陽性の間に関連性を認めた(年齢補正後、統計学的に有意)が、現在その意義づけについて検討している。(5)健診受診者に関して、ヘリコバクター抗体陽性率は20代28%、30代43%、40代54%、50代71%、60代85%と年齢とともに高率となった。(以上のうち(1)、(5)については第4回日本疫学会総会で発表)
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