1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05401011
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
増谷 英樹 東京外国語大学, 外国学部, 教授 (50083225)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山之内 靖 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (60014429)
渡辺 雅司 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (90133214)
金七 紀男 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (00107830)
上村 忠男 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (70107829)
二宮 宏之 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (40014427)
|
Keywords | ヨーロッパ / 国民意識 / ヨーロッパ経済圏 / ポルトガル / ユダヤ社会 / 民族主義 / エスニシティー / 歴史社会学 |
Research Abstract |
初年度の1993年度には、現在のヨーロッパの諸現像を分析しつつ、ヨーロッパ概念の史的分析ならびに、「内からみたヨーロッパ」と「外からみたヨーロッパ」両概念の検討をおこなってきたが、今年度は基本的にはその延長にある諸問題を個別的かつ問題をより掘り下げたかたちで追求した。具体的には、以下のような2回の合宿と3回の研究会をおこなった。 第1回研究会ならびに打ち合わせ会(6月15日) 上村忠男『歴史家と母たち』(未来社、1994年)合評会 評者:増谷英樹、岩崎稔 第2回研究会(7月13) ジャック・デリダ『他の岬』(みすず書房、1992年)合評会 評者:岩崎稔、鵜飼馨(一橋大学)(訳者、高橋徹哉<東京大学>も参加) 第3回研究会(9月17日) 二宮宏之『歴史学再考』(日本エディタ-スクール出版部、1994年)をめぐって 報告者:上村忠男、増谷英樹、立石博高 第1回研究合宿(11月24〜26日) テーマ:「『ヨーロッパ世界』における都市の拡大とエスニシティ] 報告:増谷英樹「ヨーロッパにおける都市のエスニシティー」 コメンテ-タ:日暮美奈子(東京外国語大学大学院) 鈴木茂「ブラジルにおける都市化と人種思想」 コメンテ-タ:金七紀男 第2回研究合宿(2月18〜20日) テーマ:個別報告 報告:上村忠男「エドワード・サイ-ドとポスト・コロニアル批評の可能性」 立石博高「スペインにおける地域主義と国民統合」 これらとは別に、東京外国語大学海外事情研究所の研究報告に岡田進、立石博高、高下一郎、金七紀男、鈴木茂などがそれぞれの個別研究を発表している。以上のような成果は、最終年度の報告書のまとめに向けられた中間的報告であり、来年度にはそれぞれの成果がより深められ、全体として「『ヨーロッパ』概念の再検討」に収斂させていく予定である。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] 上村忠男: "凍てついた記憶-ホロコーストの証言可能性をめぐって" 『批評空間』. II-4. 148-154 (1995)
-
[Publications] 上村忠男: "ヘテロトピアの思考" 『現代思想』. 23-3. 312-322 (1995)
-
[Publications] 岩崎稔: "笑いの哲学と哲学の笑いと" 『月刊言語』. 23-12. 68-74 (1994)
-
[Publications] 高下一郎: "ミラノ時代のヴィンチェンツォ・クオ-コ" 東京外国語大学海外事情研究所 研究報告. 102. 1-165 (1995)
-
[Publications] 立石博高: "「5月2日事件」再考-ラファエル・ペレスの「覚書」を手がかりとして」" 東京外国語大学海外事情研究所 研究報告. 103. 1-21 (1995)
-
[Publications] 岡田進: "「勤労的集団所有企業」の理論と実践" 東京外国語大学海外事情研究所 研究報告. 104. 1-48 (1995)
-
[Publications] 立石博高(共編著): "もうひとつのスペイン史" 同朋舎出版, 215 (1994)
-
[Publications] 八尾師誠(共著): "イスラム社会のヤクザ" 第三書館, 240 (1994)