1994 Fiscal Year Annual Research Report
ベシクルのフラクタル凝集と融合過程における分子間力の役割
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05403012
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
今栄 東洋子 名古屋大学, 理学部, 助教授 (80101161)
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Keywords | ベシクル / フラクタル凝集 / 融合 / 電子顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / LB膜 / 分子間力直接測定装置 / 小角中性子散乱 |
Research Abstract |
本研究の目的は生体内での細胞分裂と融合反応の機構を解明することであり、ベシクル小胞体のフラクタル凝集と融合過程に寄与する二分子膜間力を分子的な観点から研究する。ベシクルの凝集、融合状態を直接観ることができる点で本研究には重要は実験法である電子顕微鏡を用いて、脂質、脂肪酸、それらに関連する化合物が構築するベシクルの形態を観察した。ベシクル構造の定量的計測は光、小角中性子散乱によって行った。一連の研究から、水に分散した両親媒性分子の集合体に油成分、有機対イオン、異種両親媒性分子を加えることによって誘起されるベシクルへの小粒子の構造変化とラメラへのベシクルの関裂を確認した。凝集、融合状態にある時のベシクル二分子膜表面の結合部位での分子配列を推定することを目的として、LB膜製膜装置で作成したベシクルの成分分子からなる吸着膜を原子間力顕微鏡で観察し、分子の配列状態を調べた。脂質や長鎖脂肪酸は二次元結晶構造を形成するのに対して弱塩基性両親媒性分子はむしろ広がった吸着性を示す。このことはベシクル膜へ添加する分子の性質に依存する膜特性の変化の可能性を示唆する。小粒子の凝集過程を解明するためのアプローチとして、C_<60>フラーレンのLB膜に対する表面圧と溶液濃度の効果を原子間力顕微鏡観察によって調べたところ、フラーレン分子が凝集したlslandがフラクタル凝集する過程が確認された。この結果はベシクルの凝集過程を顕微鏡法で追及できる可能性を示す。ベシクルの凝集と融合は粒子間または成分分子間に働く力に左右されるはずであり、その直接的測定を行うためのモデル膜の調製とその評価を行った。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 今栄東洋子・岡村浩・古坂道弘: "Light Scattering and Small-angle Neutron Scattering Investigation for the Li Phase in Terhary System" J.Colloid Interface Sci.168. 217-221 (1994)
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[Publications] 今栄東洋子 他3名: "Electour Micvoscopic and Light Scattering Observation on a System uichTaro Iridescent Phases." Colloid Polym.Sci.272. 604-611 (1994)
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[Publications] 松村秀敏 他3名: "蛍光偏光度法によるジカルボン酸型界面活性剤/ジミリストイル-3-sn-ホスファチジルコリン混合ベシクルの膜流動性の評価" 油化学. 43. 243-250 (1994)
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[Publications] 高木克彦 他4名: "Organized Photodimerization of Unsaturated Carbcylates.Selectivity Contool by Normal and Roversed Miulles" J.Chem.Soc.Perkin Trans.2. 1003-1009 (1994)
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[Publications] 林 秀子 他3名: "Aggregation Numbers and Shape's of Lgsophosphati dylcholinc and Lysophcsphrtidyletharolamine Micellis." Chemistry Letters.2407-2410 (1994)
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[Publications] 今栄東洋子 他4名: "Self-assembly Formation of Amphiphilic Molecules Mixed with Photoreactive,aromatic unfaturated-acids:Examination by Light scattering" Colloid Polym.Sci.(印刷中). (1995)
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[Publications] Hoffmann 他26名: "Structure and Flow in SurfactanT Solutions" アメリカ化学会, 410 (1994)
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[Publications] 朝倉清高 他46名: "実験化学講座13 表面・界面" 丸善株式会社, 595 (1993)