1994 Fiscal Year Annual Research Report
低温乳酸リンゲル液灌流による選択的脳冷却の実験的研究
Project/Area Number |
05404051
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
太田 富雄 大阪医科大学, 医学部, 教授 (80025650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 裕治 大阪医科大学, 医学部, 講師 (50181996)
長澤 史郎 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (10144370)
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Keywords | 脳冷却 / 微小脳透析法 / 透析回路 / 灌流装置 |
Research Abstract |
これまでの選択的脳冷却装置を改良し、脳循環からの導出静脈を頚静脈より回収、透析回路に接続除水し、加温後大腿静脈より返血した。これにより乳酸加リンゲルを直接体循環に戻さないで循環血液量の過量による心臓負荷を防ぐことが出来るとともに、冷却時間を延長して18℃まで脳温を低下させても体温の低下を防ぐことが出来た。 実験後の犬の神経学的所見及び組織学的検討から、脳虚血を含む脳損傷の発生は考えられが、冷却中にその安全性を確認する事は臨床応用の面から極めて重要である。しかし25℃以下に脳温が低下すると従来用いられていた検査法、例えばEEG、ABRやSEP等は波長が消失するめ、冷却中の脳の神経生理学的把握は不可能である。そこで脳微小透析法(microdiaiysis)を用い冷却中の脳虚血、脳損傷の発生をタイムラグなしに発見できるかどうかを検討した。 微小脳透析法により脳虚血、脳損傷を示すかををグルタミン酸、プリン、ピルビン酸と乳酸の比(Lactate/Pyruvate比)について検討比較した結果、L/P比が指標となり得ることを示した。 脳温を常温(冷却せず)、30℃、25℃、20℃のの4群に分け比較検討した。長期予後の面からも30℃群が優れた結果を示し、選択的脳冷却における至適脳温の指標を示すことが出来た。
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Research Products
(2 results)