1995 Fiscal Year Annual Research Report
加齢に伴う歯髄歯周組織の形態学的・生理学的研究及び臨床的特発性歯痛の疫学的研究
Project/Area Number |
05404065
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
須田 英明 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (00114760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 英治 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (20222896)
興地 隆史 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (80204098)
砂川 光宏 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (30179288)
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Keywords | 免疫組織化学 / マクロファージ / 形質細胞 / 化学的慢性刺激 / 咀嚼筋筋活動 / シナプスの可塑的変化 / 歯髄血流量 / 歯髄処置 |
Research Abstract |
ここまでの研究の進展状況は以下のとおりである。 (1)形態学的(免疫組織化学的)研究では、生後1年以上を経た高齢のラットにおいては、臼歯歯髄に存在するマクロファージおよびクラスII抗原陽性細胞の密度が有意に減少することが判明した。 (2)生理学的研究ではNd:YAG laserを歯冠歯質を介して歯髄に照射した際の歯髄血流量は、歯冠部で減少、歯根部で増加した。歯髄全体の変性傾向にある高齢者では歯髄血流量が極めて少ないことが推察される。新たに追加した細胞膜イオンチャンネルの研究では、コントロールとなる若いネコ(0.5-1歳)の象牙芽細胞のイオンチャンネルの種類と分布を解明した。 (3)難知性疼痛患者の予後を現在も追跡観察中であるが、多数歯にわたり歯髄処置を受けた患者にこのようなの痛みを訴える方が多い傾向があった。 平成7年度には、上述のような結果が得られたが、これは研究計画のほぼ85%の実績と考えられる。臨床疫学的研究において、研究対象となる臨床症状を持った患者数がまだ若干不足しているので、平成8年度中には十分な数の患者で統計的な検索を行いたい。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 興地隆史ら: "ラット実験的根尖病変における神経ならびにマクロファージの分布の関連に関する免疫組織化学的研究" 日本歯科保存学雑誌. 38. 938-946 (1995)
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[Publications] H.Ikeda et al.: "Importance of clinical examination and diagnosis A case of dens invaginatus" Oral Surg. 79. 88-91 (1995)
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[Publications] H.Ikeda et al.: "Three groups of aferent pulpal feline nerve fibres show different electrophysiological response properties" Archs Oral Biol. 40. 895-904 (1995)
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[Publications] N.Kawashima,T.Okiji et al.: "Kinetics of Macrophages and Lymphoid Cells during the development of experimentally induced periopical lesions in rat molaks" J.Endodont. (in the press).
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[Publications] T.Okiji et al.: "Age-related changes in the immunoreactivity of the monocyte/macrophage system in rat molar pulp." Archs Oral Biol. (in the press).
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[Publications] H.Suda et al.: "A neurophysiological evaluation of infraligamentary anesthesia." Dentistry in Japan. 31. 46-50 (1994)
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[Publications] 砂川光宏,須田英明: "歯痛および関連顔面痛(口腔外科学)" 口腔保健協会, 147 (1995)