1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05404067
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
浜中 人士 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (10013955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 郁夫 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (40242268)
米山 隆之 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授
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Keywords | 疲労寿命 / 歯科用チタン合金 / 試験片表面状態 / 繰り返し応力 |
Research Abstract |
これまで歯科用金属材料の機械的性質は引張試験や硬さ試験でしか検討されず,腐食試験についても静的条件下でしか調べられていない.人間の咀しゃく回数は一日約数千回と言われており,さらに口腔内は厳しい腐食性の環境にあるため,口腔内で使用される材料は疲労ばかりでなく腐食にも耐えなければならない.しかし,これまで歯科用金属材料についての腐食疲労については、世界的にほとんど研究されていないのが現状である。この研究では、各種歯科用金属材料について腐食性環境下での疲労試験を行うとともに、異種金属が咀嚼により互いに触れ合う場合や、金属/レジン、金属/焼き付け陶材界面が繰り返し荷重を受けたときの影響について総合的試験を行うことを目的としている。 平成6年度は三ヶ年にわたる本研究の研究期間の中間年に当たり,以下のことを明らかにした。 (1)昨年度に引き続き,各種金属材料の腐食疲労試験を大気中で行い,疲労寿命と応力レベルとの関係を明らかにした。 (2)疲労試験を進める上で新たに問題点としてみいだされた.試験片表面状態と疲労寿命の関係について,表面状態の異なる試験片を用意して詳細に検討した. (3)来年度の行う予定である腐食環境中での疲労試験用の環境用具を作製し,予備実験を開始した。
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[Publications] 米山隆之,土居 寿ほか: "ダイナミック硬さ試験機によるチタンと歯科用合金の微小領域における変形挙動の評価" 歯科材料・器械. 13. 213-220 (1994)
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[Publications] 中野 毅,土居 寿,小林郁夫,浜中人士: "チタン鋳造体の力学的性質に及ぼす鋳造機の影響" 歯科材料・器械,特別号24. 13. 60-61 (1994)
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[Publications] 土居 寿,米山隆之ほか: "金属材料の生体適合性に関する研究(1)鉄-クロム2元系合金の腐食とイオンの溶出挙動" 第16回日本バイオマテリアル学会大会予稿集. 84 (1994)
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[Publications] 土居 寿,小林郁夫ほか: "生体用金属材料の溶出試験における諸問題" 医用器材研究所報告. 28. 64-69 (1994)
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[Publications] 小林郁夫: "生体用Ti-Zr基合金の開発" 医用器材研究所報告. 28. 94 (1994)