1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05404082
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Research Institution | DEPARTMENT OF CHEMISTRY,FACULTY OF SCIENCE,KOBE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
赤坂 一之 神戸大学, 理学部, 教授 (50025368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今野 卓 神戸大学, 自然科学研究科, 助手 (50225637)
田村 厚夫 神戸大学, 自然科学研究科, 講師 (90273797)
橘 秀樹 神戸大学, 理学部, 助教授 (70126118)
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Keywords | シトクロームC / サチライシンインヒビター / リゾチーム / リボヌクレアーゼ / メタノール変性 / 円二色性分光 / NMR / X線溶液散乱 |
Research Abstract |
1。蛋白質の非天然状態での構造および安定性 (1)アルコール添加によるCytochrome cの構造移転 円二色性(CD)、蛍光、NMR、X線溶液散乱を用いて詳しく追跡し、pH2.5以上でpHに依存するメタノール濃度領域で、コンパクトな変性中間体(モルテングロビュール)が安定に出現することを発見した。 (2)ウレア溶液中でのStreptomyces Subtilisin Inhibitor (SSI)の変性構造 x線小角散乱、円二色性(CD)、NMRの3つの方法を用いて、SSIの3状態、すなわち天然、熱変性および低温変性状態での構造を詳しく研究した。特にウレア添加がどういうこれらの構造にどういう変化をもたらすかについて詳しく研究し、構造変化が3段階を経て起こることを明らかにした。 (3)蛋白質の圧力変性の機構 リブヌクレアーゼAについて高圧NMRの手法を適用し、変性に伴う体積変化と熱容量の変化を明らかにし、圧力変性には疎水基水和状態の変化が重要であることを示した。 (4)NMRによる蛋白質のアンフォールディング過程 新しい方式のマイクロ波温度ジャンプNMR装置を開発し、これをリボヌクレアーゼに適用して、10ミリ秒以内の温度ジャンプでアンフォールドした中間体が形成されること、およびその構造について知見を得た。またリゾチームについてはアンフォールディングは遅いこと、およびその過程がおよそ協同的であることを明らかにした。 2。S-S結合を欠損したリゾチームの構造 遺伝子工学的手法により、4または2個のS-S結合を欠損した変異リゾチームの発現に成功し、変異リゾチーム試料を得た。このいくつかについて、高磁場プロトンNMRスペクトルを測定し、それらの高次構造について若干の知見を得た。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Kamatari, Y.: "The Methanol-Induced Globular and Expanded Denatured States of Cytochrome c : A study by CD, Fluorescence, NMR, and Small Angle X-ray Scattering." J. Mol. Biol.(in press). (1996)
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[Publications] Tamura, A.: "Dynamics of the three methionyl side chains of Streptomyces subtilisin inhibitor. Deuterium NMR studies in solution and in solid." Protein Science. 5. 127-139 (1996)
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[Publications] Yamaguchi, T.: "Thermodynamics of Unfolding of Ribonuclease A Under High Pressure. A study by proton NMR" J. Mol. Biol.250. 689-694 (1995)
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[Publications] Konno, T.: "Solution X-ray Scattering of Gold-, Heart-, and Urea-Denatured States in a Protein, Steptomyces Subtilisin Inhibitor." J. Mol. Biol.250. 95-103 (1995)
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[Publications] Arai, K.: "Three-dimensional structure of gurumarin, a sweet taste-suppressing polypeptide." J. Biomolecular NMR. 5. 217-332 (1995)
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[Publications] 田村厚夫: "タンパク質の低温変性" 生物物理. 35. 40-43 (1995)
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[Publications] Markley, J. K. et al, eds.: "Biomolecular NMR Spectroscopy" Oxford University Press, (1995)