1994 Fiscal Year Annual Research Report
大学生のエイズに関する知識・態度と実際行為との関係についての研究
Project/Area Number |
05451025
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山本 多喜司 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (30033541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 博文 九州大学, 教育学部, 助教授 (20192362)
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Keywords | 大学生 / エイズの知識 / エイズ感染者への態度 |
Research Abstract |
初年度は大学生のエイズに関する知識・態度と実際行為の調査を行った。本年度は大学におけるエイズ予防教育と啓発教育の実態調査を実施した。 質問紙はHIV/AIDS予防・啓発教育の実施の態度,大学内のエイズ予防教育の担当部門,教育方法,エイズに関する講義をする際の障害等9項目より構成された。 調査対象・方法:全国の国立・公立・私立大学865校の保健管理センターあるいは保健担当者に質問紙を送り,記入を依頼記名回収した。549校より回答が得られた(有効回収率63.5%)。 結果:報告されたエイズ予防・啓発教育は,実施している(35.6%),あまり実施していない(59.8%),全然実施していない(4.6%)で,学校種別でみると国立・公立・私立の順に実施度は低くなる。実施担当は保健管理センターや既存の保健・厚生関係の全学委員会で,教職員に対する研究会や手引,の新聞,公報の発行などを行っている。 学年に対する働きかけで有効なものは,エイズ関係の講義の開講(50.1%),講演会(27.7%),手引の配布(14.3%),新聞・公報(4.4%)となっている。保健管理センターでの予防キャンペーンの推進,相渓,一般教員への援助やスーパーバイズが望まれている。エイズの講義をすることについての障害は,カリキュラム変更に時間がかかる,担当者がいない,受講者が少ないなどである。 エイズ予防・啓発教育に対する管理者の関心は少なく,大いに関心ありとする者は僅かに12.9%である。初年度の大学生に対する調査を考え合わせると,性交経験の多くなる時期の大学生のコンドーム使用率は低く,HIV感染予防・啓発教育は極めて不十分であることが判明した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Yamamoto and H.Minami: "A Study of College Students' Knowledge Attitude and Behavior Toward HIV/AIDS." Abstract Book of Tenth International Conference on AIDS.2. 342 (1994)
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[Publications] 山本 多喜司・南 博文: "日本の大学生のHIV/AIDSに関する知識・態度と行動(1)" 日本健康心理学会第7回大学発表論文集. 94-95 (1994)