1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05451107
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
田中 三樹 福山大学, 経済学部, 助教授 (40171756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 正康 , 助教授 (20199186)
矢倉 伸太郎 神戸大学, 経済経営研究所, 助教授 (90031393)
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Keywords | 綿紡績企業 / 戦前期の紡績業 / 紡績企業の統計的研究 |
Research Abstract |
本年度は、「経営データ」(生産、販売、ならびに財務)および「経済データ」(原綿および綿糸価格)の調査を行ない、「経営データ」に関しては、綿紡績企業各社の基本的な戦略をよりよく示すと思われる「番手別綿糸生産高」について、明治期から昭和戦前期までのデータを調査・収集し、入力を行なった。販売データとしては、綿糸の輸出高についての調査・収集を行なった。さらに、財務データとしては、貸借対照表、損益計算書および利益処分表についても同様に調査・収集を行なった。また、研究目的のためのプログラムの開発は、綿糸生産を中心として進められている。 「番手別綿糸生産高」のこれまでの入力データの分析から、対象とする主要企業間には、次のような特徴がみられる。すなわち、主要企業の生産番手には最初大きな差異がみられないが、後にその違いは明らかになる。特にそのうち数社では、特定の番手に生産を集中する傾向がみられる。この点については、従来ほとんど指摘されることはなかった。 本年度のデータ入力の結果から推測すると、「番手別綿糸生産高」以外の「経営データ」および「経済データ」の入力作業には、莫大な費用と多大な人員が必要となろう。従って、今後ん作業の主力を経営データの入力とそれらに基づく経営動向の分析に注ぐことにしたい。つまり、輸出高を中心とする販売データと利益処分からみた財務データの入力を行ない、それらを用いて当初の研究目的を遂行する予定である。
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