1995 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの電磁気概念のFRAMEWORKとCONSTRUCTIONに関する研究
Project/Area Number |
05451138
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
武村 重和 広島大学, 教育学部, 教授 (70112159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 迅 宮崎大学, 教育学部, 助教授 (90237470)
バビリオ マンザーノ.U 広島大学, 教育学部, 助教授 (80208719)
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Keywords | 電磁気概念 / ミスコンセプション / 概念のFRAMEWORK / 概念のCONSTRUCTION |
Research Abstract |
児童生徒の科学的概念の形成について、小学校、中学校児童生徒を対象とした組織的、体系的研究を学習者のMisconception(誤概念)の研究から掘り起こしたものが極めて少ない。本研究は、物理現象の中から電磁気現象を取り上げて子どもの電磁気現象に関するConcept FrameworkとConcept Constructionを解明することを目的にした。 小学校及び中学校の各学年において理科の電磁気教材に関する教師の指導事例や教育実践を集め、全国各地において調査を行い、電磁気現象に関する児童生徒の誤概念と概念変容の再構成過程を分析・分類し、これらの解析に基づき、磁石の働き、豆電球の点灯、磁石の極の性質、豆電球の直列・並列つなぎ、乾電池の直列・並列つなぎ、光電池、乾電池とモーターの回り方、ニクロム線の発熱、電磁石の働き、導線の発熱、電流回路、電流による発熱、電流と電子の流れ、磁界、電磁誘導などのそれぞれの内容について、児童生徒のMisconceptionを含む認知の実態を統計的に捉えるための分析を行った。そして、彼らの電磁気現象に関するConcept Frameworkをとらえ、その認知構造を明らかにした。これらの調査研究に基づき、学習者の自然認識の変容を捉え、Concept Constructionの過程を解析し、概念形成のメカニズムを解明することを試みた。 まず、武村重和が「教材分析から調査項目を探って調査項目の細目を明らかにし、中山迅が、「中学生は直流電気をどんなメタファーを通して理解しているか」「電流の向きと強さに関する中学生の見方」について分析を行い、小倉康が「電磁気に関する比例判断に関する調査」を行った。また、前年度までの平野俊英の「学習者の電磁気概念に関する概念変容の研究」、鳴海晶の「電流と磁界に関する学習者の概念構成についての研究-電気と磁気の混同を中心として-」、久保田英慈の「理科学習者の視知覚と思考過程に関する研究-電気回路認知を中心として-」の研究を整理しまとめた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 平野 俊英: "学習者の電磁気概念の質的変容に関する研究 -小学校理科を中心として-" 中国四国教育学会 教育学研究紀要. Vol.39 第2部. 215-220 (1993)
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[Publications] 鳴海 晶: "電流と磁界に関する学習者の概念構成についての研究-電気と磁気の混同を中心として-" 中国四国教育学会 教育学研究紀要. Vol.39 第2部. 209-214 (1993)
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[Publications] 平野 俊英: "学習者の電磁気現象の認知発達に関する研究 -初等理科カリキュラムに伴う電流-作用概念の発達" 中国四国教育学会 教育学研究紀要. Vol.40 第2部. 265-270 (1994)
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[Publications] 久保田 英慈: "思考過程における視知覚スキーマの影響 -電気回路認知における電気の考え方を通して-" 中国四国教育学会 教育学研究紀要. Vol.40 第2部. 247-252 (1994)