1993 Fiscal Year Annual Research Report
理科と算数・数学における認知的方略の育成に関する研究
Project/Area Number |
05451153
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
堀 哲夫 山梨大学, 教育学部, 教授 (30145106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 信也 横浜国立大学, 教育学部, 助教授 (90110733)
平田 邦男 山梨大学, 教育学部, 教授 (70020469)
栗田 真司 山梨大学, 教育学部, 助教授 (00195554)
藤井 斉亮 山梨大学, 教育学部, 助教授 (60199289)
進藤 聡彦 山梨大学, 教育学部, 助教授 (30211296)
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Keywords | 認知的方略 / 自己評価 / メタ認知 / 理科教育 / 算数教育 / 数学教育 |
Research Abstract |
本年度の成果をあげれば、主として以下の四点になる。 第一に、認知的方略を生徒の自己評価の側面から把握できる方法を三種類開発した。これらは、いずれも授業の中で生徒の認知的方略の実態を知るために、教師の誰もが活用できるものであり、きわめて簡便な方法である。また、このような方法で、これまでに行なわれた研究は、少なくとも我々が知る限り全くない。 第二に、生徒の認知的方略の実態がかなり解明できたことである。あくまで、これまでの調査結果からだけについて言えば、中学生の認知的方略は驚くべき悲惨な状態にあると言える。つまり、学習前と後に自分自身で書いたものを見せられて自己の変容を問われても、ほとんどの生徒が何を聞かれているのか分からない状態にあることが判明した。 第三に、本研究で開発した評価の方法を用いれば、通常の試験で行なわれている評価の結果もある範囲でもって予想可能であること。つまり、認知的方略の能力がかなり高い生徒は、通常の試験の成績もかなりよいという相関関係が見られる。当然、その逆も言える。 第四に、こうした実態の把握から、認知的方略の育成のための方途がある程度明確になってきたこと。つまり、一つは、実際の授業の中で教師が生徒に自分自身を振り返るためのスクリプトを形成できるように、その機会を多く設けることである。また、もう一つは、評価の中に本研究で行なったような自己評価を取り入れて行くことも、もちろん認知的方略の育成のためにきわめて重要であると考えられる。
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[Publications] 堀 哲夫: "プリコンセプションから科学的概念の構成へ" 山梨大学教育学部附属教育実践研究指導センター紀要. 2. 18-26 (1994)
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[Publications] 堀哲夫・市川英貴: "認知的方略の育成に関する研究" 山梨大学教育学部研究報告. 44. 61-69 (1994)
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[Publications] 堀 哲夫: "これからの時代に活きて働く理科の学力の育成と評価" 理科の教育. 43. 33-37 (1994)
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[Publications] Toshiakira Fujii: "A Clinical Interview on Children's Understanding and Misconceptions of Literal Symbols in School Mathematics." Proceedings of the 17th International Conference for the Psychology of Mathematics Education PME-XII. 1. 173-180 (1994)
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[Publications] Toshiakira Fujii: "Images of Mathematics Held by Parents." Tsukuba Joural of Educational Study in Mathematics. 12-B. 27-38 (1994)