1994 Fiscal Year Annual Research Report
有機,無機ハイブリッドの多光子吸収と光エネルギー移動に関する研究
Project/Area Number |
05452109
|
Research Institution | TOKYO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
宮田 清蔵 東京農工大学, 工学部, 教授 (90015066)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 敏行 東京農工大学, 工学部, 助手 (10210923)
|
Keywords | フラーレン / C_<60> / 多光子吸収 / 光エネルギー移動 / オプティカルリミッティング / 縮退4光波混合 / ポリアリールアミン / ポリエーテルスルフォン |
Research Abstract |
我々はπ電子共役系を有するジアセチレンオリゴマーやフラーレン類に多くの励起エネルギー準位があり、多光子吸収することを見いだした。従って励起されたオリゴジアセチレン基やC_<60>からの希土類元素へのエネルギー移動が起きればアップコンバージョンが効率よく達成される。しかしながらジアセチレンオリゴマーやフラーレン類の希土類イオンへのエネルギー移動については未だに何も報告されていない。 そこで本研究ではオリゴアセチレンやフラーレン誘導体を合成し、その電子スペクトル準位および振動子強度を理論的に明らかにした。多光子吸収スペクトルの測定用試料としてC_<60>を側鎖に導入した高分子の設計および合成を行った。π電子共役系を保持するためにC_<60>をジアゾ化合物と反応させたC_<61>モノマーを合成した。このモノマーをジアミンやジオールと縮重合させてポリエーテルスルフォンやポリアリールアミンを合成した。特にC_<61>を含むポリエーテルスルフォンは分子量が数万程度ありながら良好な可溶性を示すため薄膜化が容易であった。この分子の多光子吸収スペクトルを測定した所、C_<60>とは異なり、可視光領域では基底状態に励起状態よりも大きな吸収があるためオプティカルリミッティングは観測されなかった。これは希土類との錯体についても同様であった。この材料の3次の非線形性を縮退4光波混合で調べたところ、そのX^<(3)>は1.4x10^<-14>esuと小さかったが、位相緩和はフェムト秒オーダーであることが判明した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] M.Berrada: "Preparation and Characterization of Poly (arylamine sulfones) and Poly Caryl eter su" Chem.Mater.6. 2023-2025 (1994)
-
[Publications] K.Sugai: "Energy Transfer and Fluorescence Properties of organometalic Langmuir-Blodgett films" Thin Solid Film. (in press). (1995)