1993 Fiscal Year Annual Research Report
半導体レーザを用いた紫外域の超高コヒーレント・周波数精密可変光源システムの実現
Project/Area Number |
05452110
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大津 元一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (70114858)
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Keywords | 半導体レーザ / コヒーレント / 周波数変換 / 共振器 / 周波数変換 |
Research Abstract |
非線形周波数変換による紫外光発生において高い発生効率を得るには基本波パワーが十分高いことが必須である。本研究ではまずこの問題を解決するために複数の半導体レーザの光パワーのコヒーレント重畳の技術を開発した。これは主レーザ光によって位相同期された複数の副レーザの光の電界を同位相で重ね合わせる方法である。まず共焦点ファブリ・ペロー共振器からの光帰還により主半導体レーザの発振スペクトル幅を30kHzまで狭搾化し、注入同期により二台の副レーザ周波数を安定化した。次にこれらの副レーザの光の位相が同一になるように重ね合わせの位相を制御した結果、位相誤差揺らぎが0.25radまで抑圧された。この結果コヒーレント重畳効率として85%が得られた。この値は従来の結果と比較すると最も高い。 次にシリコン原子の捕獲、単原子結晶成長などに用いるために波長252nmのコヒーレント光を発生するためには波長756nm光の第二次高調波と自身の間の和周波数を発生させることが有効であることを見いだした。この提案に従い、まず予備実験としてチタンサファイアレーザを光源とし、第二次高調波を発生させることを試みた。非線形光学結晶としてLBOを用い、第二次高調波発生効率を増加させるためにこの結晶をビルトアップ共振器内に設置した。共振器の長さを調節することにより基本波パワーのビルトアップ率が50倍となったことを確認した。この結果波長504nmの第二次高調波パワーとして2.8mWを得た。 以上により波長200〜400nmの領域のコヒーレント光を得るために必要な基本的光源が実現し、次年度への橋渡しができたといえる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] W.Wang and M.Ohtsu: "Frequency-Turable Sum- and Difference-Frequency Generation by Using Two Diode Lasers in a KTP Crystal." Optics Communications. 102. 304-308 (1993)
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[Publications] K.Nakagawa,M.Kourogi and M.Ohtsu: "Proposal of a Frequency-Synthesis Chain Between the Microwave and Optical Frequencies of the Ca Intercombination Line at 657nm Using Diode Lasers." Appl.Phys. B57. 425-430 (1993)
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[Publications] M.Kourogi,K.Nakagawa and M.Ohtsu: "Wide-Span Optical Frequency Comb Generator for Accurate Optical Frequency Difference Measurement." IEEE Journal of Quantum Electronics. 29(10). 2693-2701 (1993)
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[Publications] W.Wang and M.Ohtsu: "Continuous-wave optical parametric amprifier that uses a diode Lager for a wideband coherent optical frequency sweep generator." Opt.Lett.18(11). 876-878 (1993)
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[Publications] M.Ohtsu,K.Nakagawa,M.Kourogi and W.Wang: "Frequency control of semiconductor lasers." J.Appl.Phys. 73(12). R1-R17 (1993)