1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05452113
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河田 聡 大阪大学, 工学部, 教授 (30144439)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市橋 太一 大阪工業, 技術研究所, 主任研究室
川田 義正 大阪大学, 工学部, 助手 (70221900)
重岡 利孝 大阪大学, 工学部, 助手 (10263211)
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Research Abstract |
フォトポリマーを用いた光メモリについては、記録光学系ならびに再生光学系の最適化を行った結果、面内のビット間隔2μm、データ層間10μmで、全30層の記録に成功した。これを記録密度に換算すると、2.5X10^<10>Bits/cm3となり、この値は、従来の光メモリの記録密度の限界10^8Bits/cm3をはるかに越えるものである。従って、今研究で提案してきた3次元多層記録形光メモリは、現在の光メモリの限界を超える手法として、有効であることがわかった。 実際のシステムの例として、3次元多層記録手法を用いた光メモリカードの試作を行った。これは、クレジットカードサイズのプラスチックカードに1cm×1cm×800μmの光記録部を組み込んだものであり、この部分にデータを3次元的に多層記録する。現在のところ多層記録できる層数は、30層までであるが、これを制限しているのは、現在我々が使用している対物レンズの作動距離のみであるため、もっと作動距離の長い対物レンズを使用することによって100層程度までは可能である。 フォトリフラクティブ結晶を用いた3次元光メモリについては、結晶軸の方向や記録・再生光の偏光状態によって、記録される屈折率分布や、再生される信号光強度がどう影響されるかについて、解析した。解析には、Kukhtarevの物質方程式を差分化させることによって行った。その結果、透過型位相差光学系でデータを再生する場合には、結晶は、Z軸CutよりもY軸Cutの方が良く、かつ偏光方向は、C軸と平行な場合の方が垂直な場合と比較して、3倍程度コントラスト良く再生できることがわかった。そして、これを実際の実験結果と比較し、よい一致を示すことを確認した。
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