1993 Fiscal Year Annual Research Report
交流電位差法を用いたコーティング超合金の高温クリープ疲労損傷量・余寿命評価
Project/Area Number |
05452130
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大南 正瑛 立命館大学, 理工学部, 教授 (60066587)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤山 一成 (株)東芝, 重電技術研究所, 主任
坂根 政男 立命館大学, 理工学部, 助教授 (20111130)
|
Keywords | 超合金 / コーティング材 / 損傷量評価 / 余寿命推定 / クリープ疲労 / 交流電位差法 |
Research Abstract |
インコネル738LCニッケル基超合金の中空円筒試験片を用いて,1123K,大気中において高温低サイクル疲労試験を実施すると共に,中断試験を実施し,交流電位差法によって損傷量評価を行った.得られた主要な結論は以下のようである. 1.交流電位差の高周波成分は寿命の初期から寿命比の増加に伴って顕著に増加し,寿命の中期以降では電位差の増加傾向が飽和した.一方,交流電位差の低周波成分は寿命化の初期にはほとんど増加現象を示さなかったが,寿命比の後期において急激な増加現象が観察された. 2.これらの交流電位差の変化と,き裂の発生・伝ぱの現象との対応を調べるため,レプリカ法を用いて,き裂観察を実施した.交流電位差の高周波成分はき裂密度に対応していることが明らかになり,低周波成分は最大き裂長さを反映していることは示唆された. 3.クリープ疲労試験に対する交流電位差法による損傷評価を行ったところ,高温低サイクル疲労と同様な傾向が観察されたが,繰返しねじりのクリープ疲労試験のみ,他とは異なった現象が観察された.この原因としては,き裂の発生・伝ぱ形態が他とは異なっていることに起因するものであることが判明した. 4.直流電位差法に対する有限要素法解析を実施し,低周波成分の電圧増加とき裂長さとの対応関係を解析した結果、実験結果と良好な対応関係かあることが判明した.
|