1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05452141
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Research Institution | THE UNIVERSITY OF TOKYO |
Principal Investigator |
田中 正人 東京大学, 工学部, 教授 (10011131)
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Keywords | スクイズフィルムダンパ / 油膜反力 / 流体慣性力 / シミュレーション / 動特性 / 高偏心率 |
Research Abstract |
本年度は昨年に引き続き、往復動荷重が作用するスクイズフィルムダンパ軸受に関する以下の研究を行った。 1.昨年度のシミュレーションプログラムを用い、実機の自動車用エンジンにスクイズフィルムダンパ軸受が使用された場合、ダンパ内で生じるであろうと予想される油膜反力を計算で求めた。また、その結果を利用し、ダンパ軸受内の油膜反力が、実機と同様な挙動を示すような実験が可能になるように実験装置を改良した。 2.改良した実験装置を用い、実機で予想される油膜挙動を示す範囲の実験を行った。その際、多チャンネルデータ収集システムを用い、ダンパ軸変位や油膜圧力以外に軸受の変位や軸受に伝達された力などの測定も同時に行った。また、データ数の増加等のためデータ保存装置として大容量のハードディスク装置を使用した。実験により実機で想定される油膜特性を再現し、油膜特性のデータを得ることができた。 3.スクイズフィルムダンパ軸受内の油膜反力に関してさらに考察を行い、昨年度のシミュレーションプログラムを流体慣性力の影響を考慮したものに改良し、高性能ワークステイション上で走らせ結果の計算データを収集した。 4.実験結果と改良したシミュレーションプログラムの結果から、実際には理論計算で導かれる油膜反力よりも大きな反力が生じている可能性があることが分かった。また、流体慣性力の影響も無視できないことがわかり、それについてはさらに研究を進める必要があることが分かった。
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