1993 Fiscal Year Annual Research Report
触媒安定型拡散火炎の火炎基部近傍の構造と安定機構に関する基礎的研究
Project/Area Number |
05452160
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
溝本 雅彦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60051710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 利久 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (10151797)
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Keywords | 拡散火炎 / 触媒 / 安定性 / 壁面温度分布 / 火炎基部 |
Research Abstract |
実験研究 層流平板境界層内に,平板の一部を多孔質板とし,その多孔質板より燃料を一様に吹き出すことにより形成される拡散火炎を対象に,多孔質板として触媒性を有する板と有しない板を用い,安定限界に近い条件で,熱電対を用いて温度分布の測定を行なった.その結果,数値研究にも重要な壁面温度分布を良い精度で得ることができた.また,壁面温度分布についてその2次元的な温度分布を知るため,2次元赤外線温度測定装置を用いて測定を行った.これらの結果より,壁面温度は触媒性を有する板を用いると,触媒性を有しない板を用いた場合よりも上昇することが明らかとなった.ガスクロマトグラフを用いた安定化学種の測定を行なったが,測定領域がプローブに比べて著しく小さく,精度良い測定は困難であることがわかった. 数値研究 備品として購入を予定していたワークステーションが納品され,その使用を開始した.そして,火炎モデルとして火炎面モデルを使用した際の計算を行ない,良好な結果を得た.また,振動現象等のモデル化に不可欠な非定常解析を行ったが,良好な結果を得ることができ,より高度な火炎モデルと組み合わせることにより,不安定現象の数値解析の可能性が明かとなった.火炎モデルとして一段反応を用いて計算を行ない,定常解については妥当な結果を得ることができた.単純化4方程式モデルについては,文献調査等を終了し,すでに妥当なモデルを構築しつつある.
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