1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05452171
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Research Institution | MIE UNIVERTSITY |
Principal Investigator |
中村 達也 三重大学, 工学部, 教授 (10242926)
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Keywords | 磁気駆動 / 磁気浮上 / 非接触操作 / マイクロマシン / マニピュレーション / ロボット |
Research Abstract |
マイクロマシンの非接触遠隔駆動・操作および金属物体の非接触支持・操作に必要な、磁気による物体の非接触遠隔操作に関する基礎技術の確立を目的とする。本年度は、昨年研究開発した3次元非接触操作技術を利用して対象物体を永久磁石から強磁性物体、金属物体に拡張するための技術の開発および物体位置の測定法の改善のため下記の研究を行った。 (1)強磁性物体の3次元非接触遠隔操作の実現:昨年度試作した磁気駆動装置を用い、強磁性物体(鉄)を対象に3次元浮上実験を行った。対象物が永久磁石の場合に比べ、浮上力は弱いものの制御の安定性に優れていることが明らかになった。原因は、永久磁石の場合、永久磁石によって磁極片が磁化されるため非線形特性が強いことによるものである。 (2)磁気試験装置を用いた実験と磁場解析による金属物体操作方式の検討:交流磁界により金属物体に渦電流を発生させて浮上力を得る方式を検討するため磁気試験装置を試作した。本装置は、複数のブロック状の成層鋼板を積み木のように配置して、種々の鉄心形状について実験できるようにしたものである。実験の結果、鉄心形状を最適にすれば十分な浮上力を得ることが可能であることが明かになった。また理論による検討を行った。 (3)運動測定装置と運動予測の併用による間接測定法の検討:超音波を用いた運動測定装置の出力からカルマンフィルタによって物体位置を推定する方式について、シミュレーションおよび実験により検討を行った。本研究では市販の超音波センサを用いたが、専用のセンサの利用によって実用化が可能であることが明らかになった。とくに超音波による測定法は人体内のマイクロマシンの位置測定にも利用できるため将来性がある。
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[Publications] 中村,達也: "微小磁石の2次元磁気浮上移動のメカニズム" 日本機械学会論文集C編. (掲載確定).
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[Publications] 本間,敬子、新井,健生、安達,弘典、中村,達也: "掘削ロボットのための地山モデル" 日本ロボット学会誌. 第12巻. 621-629 (1994)
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[Publications] T.Nakamura,N.Kato,T.Tomioka: "Feasibility Study on Waste Picking Seashore Robot" Proceedings of MIFS'94. 402-405 (1994)