1993 Fiscal Year Annual Research Report
光応用電界・磁界ベクトルセンサによる電力系統の監視制御
Project/Area Number |
05452176
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
日高 邦彦 東京大学, 工学部, 助教授 (90181099)
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Keywords | 電界センサ / ポッケルス素子 / 電界ベクトル / オプトエレクトロニクス / 光導波路 / 電力系統 |
Research Abstract |
電力系統の状態計測を正確かつ高速に行うことを目的として、新しいオプトエレクトロニクスセンサの開発を行った。そのひとつがポッケルス素子を用いた光電界センサであり、まずセンサの小型化に向けて、光導波路技術を導入した。一方、同じくポッケルス素子を用いて、送電導体周辺に存在する電界の回転ベクトル(回転の中心位置、ベクトルの軌跡)を非接触で測定する手法を提案し、新しいセンサの試作を開始した。研究の進捗状況及び実験結果は以下の通りである。 1.マッハツェンダ干渉計を光導波路で構成したセンサについて検討を行った結果、位置分解能や感度が実用上必ずしも十分でないことがわかった。 2.z-cut LiNbO_3上の一本の導波路に、TEおよびTMの2つのモード光を伝搬する方式のセンサを新たに試作し検討を行った結果、このセンサにおいては測定感度の温度依存性が問題点となることを指摘した。 3.上記問題点を解決できるセンサとして、y-cut LiNbO_3上のz軸方向導波路を利用することを提案した。導波路幅7μmで、長さ4.39mmのセンサを製作し、交流およびインパルス電界に対する良好な応答特性、および外部温度擾乱に対する安定な特性を確認した。 4.上記センサの測定周波数の広帯域化およびS/N比の改善をめざして、光源の高周波変調を導入した。 5.電界の回転ベクトルを1つのポッケルス素子だけで測定する手法を提案し、その手法の実現可能性について理論的検討を行った。その結果、1つの光ビームをポッケルス素子に入射し、出力光を2つに分岐してそれぞれを異なる偏光方向をもつ検光子を通すことにより測定可能であることを確認した後、センサの試作を行った。
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Research Products
(1 results)