1995 Fiscal Year Annual Research Report
AFMの探針に作用する力をベクトルとして検出し、力の制御を行う研究
Project/Area Number |
05452215
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Research Institution | UNIVERSITY OF TOKYO,INSTITUTE OF INDUSTRIAL SCIENCE |
Principal Investigator |
川藤 英樹 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30224728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増沢 隆久 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60013215)
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / 走査型力顕微鏡 / 表面物性 |
Research Abstract |
現在の走査型力顕微鏡は長さ200ミクロン程度のカンチレバ-の先端に走査用の探針を固定し,その探針を用いて試料表面の走査を行っている。探針に作用する力はカンチレバ-の変位として検出される.従来の走査型力顕微鏡では,カンチレバ-の変位を1軸の光てこやレーザー干渉計を用いて検出している.この方法では,カンチレバ-の変形を一意に検出することが出来ず,結果的に探針先端に作用する力をベクトルとして検出することや,探針先端の軌跡を知ることはできない. 本年度は,このような問題点を解決すべく,光てこ検出系を2軸有する走査型力顕微鏡を作成し,走査実験を行った.前年度の観察に加え,更に装置の改良を行った.その結果,原子オーダで探針先端の挙動を明らかにすることが可能となった.以下に得られた知見を列挙する. (1)雲母を走査した場合,探針先端が離散的な吸着端の間をジグザグ状に移動することが原子レベルで直接観察された.ここで直接とは,多軸光てこ系でカンチレバ-の変位が求められるため,探針先端の座標が一意にリアルタイムで求められるということである. (2)雲母をその表面の法線方向を軸として回転させた上で探針を走査した場合,探針は同じく離散的な吸着点の上をなぞる.但し,走査軸と結晶方位がなす角度によって得られる像は異なる.作製した装置によって,原子間力顕微鏡の結像原理が明らかにされた. (3)光てこに用いるレーザ光のスポットをカチンレバ-の異なるところに照射し,それによる検出感度や,検出される信号の極性が変わることを示した.この実験結果は,今後カンチレバ-の運動を動的に捉える場合のレーザスポットのセッチングの重要性を明らかにした. 上記の研究成果は,日本応用物理学会誌,アメリカ物理学会誌にそれぞれ掲載されている.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Kawakatsu,H.Bleuler,T.Saito,H.Kongami: "Dual optical levers for atcmic force microscapy" Japan Journal of Applied Physics. 34. 3400-3402 (1995)
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[Publications] H.Kawakatsu and T.Saito: "Scanning force microscopy with two optical levers for detation of deformations of the cantilever" Journal of Uacuum Science and Technology. B14. 1-5 (1996)
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[Publications] H.Kawakatsu: "Mersurement of length and force in the naro region" in Proc.of Europe-Asia Workshopor Mechatronics. Sept. 52- (1995)
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[Publications] H.Kawakatsu,T.Saito,H.Kongami et al.: "Detecting and contrcolling forces in atomic force microscopy with multidegress of fresdom" Journal of Vacnnm Science and Technology. B12. 1686-1689 (1994)