1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05452233
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三木 千寿 東京工業大学, 工学部, 教授 (20016645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舘石 和雄 東京工業大学, 工学部, 助手 (80227107)
森 猛 法政大学, 工学部, 助教授 (10157860)
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Keywords | 溶接 / 疲労強度 / 軟質溶接 / TIG処理 / 化粧溶接 |
Research Abstract |
・疲労強度向上手法として、様々な溶接手法によって縦リブ継手試験体を製作し、疲労試験を行なうことによってそれぞれの効果を確認した。製作した試験体は、通常の方法による溶接,軟質溶接,化粧棒による溶接,TIG処理,止端形状改良溶接棒による溶接によっており、それぞれについて疲労試験を実施した。その結果、化粧棒による溶接を施したタイプおよびTIG処理を施したタイプの疲労強度が最も高く、疲労強度向上効果が高いこと、軟質溶接による疲労強度向上効果はほとんどないことなどが明らかとなった。これは疲労強度向上のためには溶接止端形状を改善することによる効果が予想以上に大きく、残留応力の低減などの効果は比較的小さいことを示すものであるといえる。 ・フルスケール試験体による疲労試験によって、小型試験体で得られた疲労強度向上効果が実部材でも発揮されるかについて検討した。試験体は支間6mの実部材寸法の桁試験体であり、桁のフランジやウェブにはガセットプレートや垂直補剛材が溶接により取り付けられている。各溶接部には、小型試験体で検討した疲労強度向上のための溶接手法を施している。試験の結果、小型試験体で得られたように、TIG処理を施したものおよび化粧棒による溶接を施したものの疲労強度が他と比較して高いことが明らかとなった。しかし、純曲げ区間と曲げせん断区間での疲労強度には差が見られることが明らかとなり、これは実構造物の疲労強度に与える多軸性の影響であると考えられ、今後詳細に検討する必要がある。
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Research Products
(1 results)