1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05452242
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
西村 仁嗣 筑波大学, 構造工学系, 教授 (00010819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
京藤 敏達 筑波大学, 構造工学系, 講師 (80186345)
椎貝 博美 筑波大学, 構造工学系, 教授 (20016322)
松内 一雄 筑波大学, 構造工学系, 助教授 (70111367)
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Keywords | 水理実験 / 流れの可視化 / 内部流速場測定 / カラービデオ画像解析 / 砕波 / 越波 |
Research Abstract |
高速カラービデオ画像の平面相関解析により,斜面上の砕波や堤防天端の越波の内部流速分布を調べるのが本研究の目的である.この目的を達成するために,当初計画に沿ってビデオカメラを購入し,(1)実験水槽内で直立壁による波の遡上現象を発生させる,(2)ポリスチレンビーズを用いて内部の水粒子運動を可視化する,(3)適切な照明の下にビデオ撮影を行う,(4)画像データ解析のためのソフトウェアを整備する,といった一連の作業を順調に進めた.試行錯誤により最も精度および信頼性の高い解析法を追究するという中心課題に関しては,カメラの不調のために作業が遅れ気味である.現時点の解析成果は,モノクロ画像に基づくこれまでの成果とほぼ同等の水準にある.奇数列ピクセルおよび青色の階調検出が不十分というカメラの問題点は,工場での再調整により解消されよう.カラー化による信頼性と分解能の向上のためには,さらに下記の技術改良が必要である. 1. カラー化の利点を活かす上で,可能な限り3原色に近い色調のビーズが望ましい.色見本を用いてカメラのプリズムの特性を把握し,より適切な可視化材料を入手する必要がある.ビーズの最適密度については,経験的に検討して行く. 2. 現在,強い照明灯1基と弱い照明灯3基を用いているが,可視化領域に影の部分を生じさせないためには,少なくとも強い照明灯を1基増強する必要がある. 3. 2つのフレーム画像の相関を表現するパラメータとして,通常の相関係数を用いると,各ピクセルのデータに重みがかかってしまう.対応する階調値の差の絶対和もしくは自乗和等のパラメータを用いることも検討に値する. 4. 他分野の画像解析において,3色の階調値のレベルでデータを1元化することが提案されているが,色毎に同定を行うか,少なくとも相関値のレベルで和を作ることにしなければカラー化の意義が半減する.
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