1993 Fiscal Year Annual Research Report
暖房方式の省エネルギー性評価のための熱的等快適ラインの作成に関する研究
Project/Area Number |
05452263
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
伊藤 直明 東京都立大学, 工学部, 教授 (20087266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椛田 孝一 東京家政学院大学, 家政学部, 講師 (40224638)
須永 修通 東京都立大学, 工学部, 助教授 (20145668)
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Keywords | 熱的快適性 / 暖房方式 / 省エネルギー / 被験者実験 / 床暖房 / 温風暖房 / 温冷感 / 快適感 |
Research Abstract |
地球環境問題が叫ばれている今日、暖房方式の選択においても、より快適で、より省エネルギーな方式を追求する必要がある。床暖房は、温風暖房に比べ、室温を低く抑えられ省エネルギーであると言われるが、これを実証した研究はない。この原因は、暖房方式による室内環境の質、換言すれば、熱的快適性の違いを評価する方法が存在しない為である。 この研究の最終目標は各種暖房方式の省エネルギー性を比較評価することである。本研究では、その第一段階として、床暖房と温風暖房の省エネルギー性を比較評価するため、多数の被験者を用いた実験を行うことによって、等しい熱的快適性が得られる床温と空気温(≒周壁温)の組み合わせによる等快適ポイントを結ぶ「等快適ライン」を作成することを目的としている。初年度の研究成果を以下に記す。 1.被験者実験を行うための試験室の構成を検討し整備を行い、空気温度、気流分布などの形成状況を検証した。 2.被験者実験の方法ならびに解析方法について検討した。特に、温冷感、快適感の申告尺度については、この分野の研究者との意見交換を行い、温冷感は寒暑感スケール、快適感は快適側にも段階のある両側スケールを用いることの妥当性を確認した。また、スケール間隔は等間隔でないことなどの問題点を明らかにした。 3.被験者実験は、体感の季節変動を考慮し、93年12月より2カ月間にわたり、主として床温が空気温より高い床暖房時を対象に、計20ケースについて行った。被験者数は各ケース16名以上とした。 得られた申告データ及び温度データは、次年度にかけてコンピュータに入力し、解析を行う。なお、次年度は、主として温風暖房時など床温が空気温より低い場合を対象に被験者実験を行う予定である。
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