1994 Fiscal Year Annual Research Report
異材境界における界面化合物の形成メカニズムとその力学特性
Project/Area Number |
05452287
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山口 正治 京都大学, 工学部, 教授 (90029108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乾 晴行 京都大学, 工学部, 助手 (30213135)
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Keywords | 界面化合物 / メゾスコピック / 界面構造 / 高分解能電子顕微鏡法 / 力学的物性 |
Research Abstract |
約50at%Alを含むTi-Al合金を一方向性凝固すれば、主相である層状のTiAl(LI_0型構造を持つ金属間化合物)の間に薄い層状のTi_3Al相(DO_<19>型構造を持つ金属間化合物)が挟まれた組織が形成される。この系は薄い界面化合物を含むモデル系として大変興味深く、かつ実用的な立場からも新しい軽量高温材料として注目されている。我々は本系の熱的安定性、力学特性の解明、さらに高分解能電子顕微鏡による界面構造と界面上の欠陥構造の解析に予想以上の成果をあげることに成功した。 さらに、高分解能電子顕微鏡観察と極微小領域分析を同時に行ったところ、TiAl層に存在するインタバリアント境界に第3添加元素が濃縮することを発見した。インタバリアント境界における第3添加元素の濃度はインタバリアント境界のタイプと密接に相関しており、特に高エネルギー境界に激しく濃縮することが判明した。TiAlにおけるインタバリアント境界は、境界に垂直応力がかかると、時に激しい脆性破壊を起こし、ラメラ組織を有するTiAlの常温における延性の欠如と密接に関連している。インタバリアント境界にCr等が濃縮すると、常温延性にかなりの改善が認められることから、インタバリアント境界の構造と力学物性がCrの濃縮により変化することが考えられ、本研究成果は、TiAlの常温延性の改善のための有効な指針を与えるものである。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] M.Yamaguchi: "Environmental Embrittlement of PST TiAl" Trans.Mater.Res.Soc.Japan. 13B. 61-73 (1994)
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[Publications] H.Inui: "Deformation of Ti-36.5 at.%Al" Philosophical Magazine A 1994. 69. 1161-1177 (1994)
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[Publications] M.Yamaguchi: "Mechanical Properties of TiAl" J.Mater.Sci.Technol.10. (1994)
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[Publications] K.Ito: "Plastic Deformation of CoSi_2" Acta metall.mater.42. 1261-1271 (1994)
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[Publications] J.Kawai: "Chemical Effects on Ti X-ray Fluorescene Spectra" Analyst. 119. 601-603 (1994)
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[Publications] Y.Shirai: "Vacancies in Al_<67>Mn_8Ti_<25>" Intermetallics. 2. 221-224 (1994)
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[Publications] M.Yamaguchi: "Intermetallic Compounds" J.H.Westbrook and R.L.Fleischer ed.Wiley, 147-174 (1995)
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[Publications] M.Yamaguchi: "Physical Metallurgy and Processing of Intermetallic Compounds" N.S.Stoloff and V.K.Sikka ed.Chapman & Hall(in press),