1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05452318
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々 宏一 京都大学, 工学部, 教授 (40025953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 俊樹 京都大学, 工学部, 助手 (50210935)
菅野 強 京都大学, 工学部, 講師 (60026151)
芦田 讓 京都大学, 工学部, 助教授 (60184165)
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Keywords | インバージョン / AVO / 地震探査反射法 / 電気探査比抵抗法 / トモグラフィ |
Research Abstract |
本研究では、観測されたレスポンスから、その原因となる地下の物性を数学的に求めるインバージョン手法について研究を行なった。本研究の結果得られた知見は以下の通りである。 1.反射波の振幅の変化を利用して地下の物性値(ポアソン比)の変化をGLI法によって直接求めるAVOインバージョン手法の開発を行なった。真振幅回復処理が精度よく行なわれればZoeppritzの式より簡便に対象層のポアソン比を求めることができた。また、モデリング手法を用いることにより、高精度のAVOインバージョンが可能である。 2.観測された反射波形にデコンボリューション処理を施して得られるインパルスレスポンスから積分法によって音響インピーダンスログを作成できることが明らかになった。反射波の周波数帯域制限のため、音響インピーダンスログには低周波数成分が欠落する。これは速度解析の結果から得られる地下の速度分布のトレンドを考慮することにより補償できる。 3.地表電極配列を用いて取得した見掛比抵抗データから、地下の真の比抵抗分布を求める比抵抗トモグラフィ手法の開発を行なった。有限要素法によるモデリングと線形最小二乗法によるインバージョンを併用する手法により、各種の電極配列に対する探査特性を明らかにした。 4.弾性波の初動振幅及び波形幅を利用して地下の減衰特性の分布を求める減衰トモグラフィ手法を新たに開発した。現地データに対してこの手法を適用した結果、この手法の有効性が確認された。波形幅を用いる方法は簡便であり、かつ現地データに対しても安定した結果が得られた。
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[Publications] 菅野 強: "地殻内計測における3次元画像化とその評価" 可視化情報. 11. 41-48 (1993)
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[Publications] WATANABE,Toshiki: "Seismic Attenuation Tomography by Use of Amplitude Attenuation and Pulse Broadening" Expanded Abstract of 63rd SEG Annual Meeting. 33-36 (1993)
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[Publications] 渡辺俊樹: "弾性波の初動波形形状を用いた減衰特性の推定とそのトモグラフィへの応用" 物理探査. 46. 25-35 (1993)