1994 Fiscal Year Annual Research Report
湿潤熱帯における過去2万年間の環境変動-データベース・古環境図作成による比較研究
Project/Area Number |
05452343
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
門村 浩 東京都立大学, 理学部, 教授 (80087064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 俊和 東北大学, 理学部, 教授 (00087149)
高岡 貞夫 東京都立大学, 理学部, 助手 (90260786)
篠田 雅人 東京都立大学, 理学部, 助教授 (30211957)
堀 信行 東京都立大学, 理学部, 教授 (40087143)
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Keywords | 湿潤熱帯 / 熱帯アフリカ / 熱帯アメリカ / 熱帯アジア / 環境変動 / 古環境図 / 古水文変動 / データベース |
Research Abstract |
2年計画最終年度の研究として、次の成果を得た。 1.アフリカ地域を標準とした古環境データベース・古環境図の作成手法を東南アジア-オーストラリア、中南米地域に拡張して、世界の湿潤熱帯全域をカバーし、18ka、13-12ka、11-10ka、9-8ka、8-7ka、6ka、4.5ka、3kaのタイムスライスによる世界古環境図を作成した。 2.世界の熱帯雨林地帯に関する20kaまで遡ることのできる花粉ダイアグラムをデータベース化し、古環境変遷を扱った文献キイワード・データベースを作成した。また、広島大学総合地誌研セーター作成のモンスーンアジア+熱帯アフリカ古環境変遷文献データベースを利用しやすいように改良した。 3.世界の湿潤熱帯の古環境変遷に関するレビュー論文(英文)をまとめ、『地球大陸古水文』(wiley,1995出版予定)に寄稿するとともに、その一部をINQUA地球大陸古水文シンポジウム(1994年9月)で口頭発表した。 4.熱帯アジアについては、インドシナ半島部のタイを中心とした地域を例に、地域古環境図作成の可能性について検討を加えた。 5.アフリカの場合を例に、LGM対応乾燥期とされる18kaの降水分布の復元を試みた。 6.世界の湿潤熱帯における研究の現状とギャップを明らかにし、今後の重点課題を整理した。 7.以上の全体を総括した報告書(湿潤熱帯古環境データベース、古環境図、環境変動対比表、主要文献データベースを含む)を取りまとめた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Kadomura,H.: "Palaeoecological and palaeohydrological changes in humid tropics during the last 20,000 years" In:Starkel,L.et al.,eds.,Global Continental Palaeohydrology. (発表予定).
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[Publications] Shinoda,M.: "Annual precipitation estimates over tropical Africa for 18,000 yr BP" Journal of Meteorological Society of Japan. (発表予定).
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[Publications] Tamura,T.et al.: "Palaeoenvironmental analysis of the Khorat Plateau area,Northwestern Thailand" Proc.Intern.Workshop on Correalation of Quaternary Succession in South,Bast and Southeast Asia. (発表予定).
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[Publications] 門村,浩(編): "湿潤熱帯の環境変動" 東京都立大学理学部地理学教室(発表予定),
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[Publications] 田村,俊和ほか(編): "湿潤熱帯環境" 朝倉書店(発表予定),