1994 Fiscal Year Annual Research Report
再帰トーラス結合アーキテクチャに基づく並列画像理解システムに関する研究
Project/Area Number |
05452359
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松山 隆司 岡山大学, 工学部, 教授 (10109035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 俊和 岡山大学, 大学院櫟然科学研究科, 助手 (00231035)
浅田 尚紀 岡山大学, 工学部, 助教授 (10167885)
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Keywords | 並列画像理解 / 並列画像解析アルゴリズム / 再帰トーラス結合アーキテクチャ / 並列データ構造 / 分散協調型領域分割 / 同期機構 / OR並列処理 / データレベル並列型処理 |
Research Abstract |
本年度の研究により以下の成果を得た。 (1)再帰トーラス結合アーキテクチャに基づいた並列画像理解用計算機RTA/1のプロトタイプとして、トランスピュータ(T805、25MHz)を17台使った実験機RTA/0を作成した。 (2)RTA/0を用いた種々の性能評価実験により、本研究で提案している再帰トーラス結合アーキテクチャおよびその上での組織的並列データ転送手順の有効性を実証することができた。 (3)並列画像理解システムを実現するための基本的処理方法として、データレベル並列処理のパターンを5つの基本演算パターンに分類整理し、各演算パターンをRTA/1上で効率的に並列実行するための演算・通信アルゴリズムを考案した。これらの演算・通信アルゴリズムをRTA/0上でインプリメントして、その有効性を実証した。 (4)(3)で得られた演算・通信アルゴリズムを基にして、微分フィルタリング、しきい値処理、Hough変換による直線検出、Geometric Hashingによるモデル照合のための並列アルゴリズムを考案し、RTA/0を用いた実験により、各アルゴリズムがRTA/1上で効率よく実行できることを示した。これによって、並列画像理解システムの最も基本的な処理であるボトムアップ解析による対象認識がRTA/1上で効率よく実現できることが実証されたことになり、本研究の目標がほぼ達成されたことになる。 (5)(3)(4)で示された並列処理アルゴリズムを簡潔に記述するための並列プログラミング言語を設計した。 以上(1)〜(4)の成果は情報処理学会論文誌および国際会議に現在投稿中であり、(5)の並列プログラミング言語の処理系は来年度開発する計画である。
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