1995 Fiscal Year Annual Research Report
超多粒子系マイクロメカニックスに基づく原子炉圧力容器の経年変化評価と長寿命化
Project/Area Number |
05452387
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢川 元基 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40011100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 洋司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90224154)
吉村 忍 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90201053)
関村 直人 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10183055)
岩田 修一 東京大学, 人工物工学研究センター, 教授 (50124665)
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Keywords | マイクロメカニックス / 原子炉圧力容器 / 経年変化 / 分子動力学 / 材料データベース / 照射効果 |
Research Abstract |
1.分子動力学法と連続体力学とのインターフェイスとして、(i)損傷評価にBudiansky and O'Connellの理論に基づきマイクロクラックのMDシミュレーションの結果からマクロな量である弾性定数の変化を導出する方法、(ii)サイズ、方向に関する数多くの組み合わせについてMDシミュレーションを行い、その結果を総合して微小損傷を有する材料の弾性定数の変化を導出する方法、を構築し、モデル計算を行った、(iii)大規模解析に対応するためにEWSクラスタおよびCRAY-T3Dを用いてPVMによる並列計算を行った。 2.モデル合金を対象としてイオン照射実験を行い、材料中に形成された電子顕微鏡の検出限界以下の微小な欠陥と組織変化を低速陽電子ビームを利用した実験によって検出することを試みた。また、イオン照射されたモデル合金における表面硬さ変化を極微小硬度計によって調べ、上記のミクロな構造変化とマクロな硬化と脆化過程との相関を明らかにすることを目的とした実験を行った。MOLDY-CASKという分子動力学計算プログラムを使用し、原子間ポテンシャルはEAM(Embedded Atom Method)を用いて、カスケード間の距離が変化した場合の、残存欠陥量、欠陥生成の機構などのカスケード損傷の過程を調べた。計算はCuについて行い、体系は一辺が24a_0(a_0は格子定数)の立方体で、55296個の原子を含む。この体系を周期境界条件で囲んだ。 3:MD計算の基礎データとして原子間ポテンシャルライブラリーのスキーマの設計およびその評価・改良・流通のためのワークベンチの設計を行い、WWWサーバー上での公開に向けての準備を行った。また、TBA近似を用いた原子クラスター計算を行い、超多粒子系の計算可能性についての基礎データを得た。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 奥田洋司、松永拓也、矢川元基、: "微小き裂を有する材料の分子動力学法による強度評価について(bcc結晶(α-鉄)に対する検討)" 日本機械学会、第8回計算力学講演会講演論文集、. No.95-4. 489-490 (1995)
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[Publications] 松永拓也、奥田洋司、矢川元基、: "原始レベルき裂のマクロパラメータへの影響について、" 第44回応用力学連合講演会講演論予稿集、. 231-232 (1995)